スマートグラスの見え方は?目が悪い人の対策や企業の活用法を解説
2025.02.26

スマートグラスを導入すれば、作業効率化やミスの削減に繋げられ、より快適に業務に取り組めます。
スマートグラスの導入を検討しているものの、どのような見え方なのかや、操作感を確認したい方もいるでしょう。また、目が悪く眼鏡をかけている人でも使用できるのか気になる方もいるはず。
この記事では、スマートグラスの見え方や目が悪い人の使用方法などについて紹介します。
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スマートグラスはどう見える?5パターンの見え方

スマートグラスは5パターンの見え方があり、業務の効率化や作業の質を向上させる強力なツールです。具体的な見え方は、下記の通りです。
- 画像や動画を視界に重ねて表示
- AR機能で3Dデータを立体表示
- 装着者の視界映像をリアルタイムで確認
- パソコン・スマホ画面をミラーリングで共有
- パソコンのモニター代わりに使用
まずは、スマートグラスの見え方について解説します。
なお、スマートグラスの基本的な機能については、下記の記事で解説しています。スマートグラスの機能について理解を深めたい場合は参考にしてみてください。
①画像や動画を視界に重ねて表示

スマートグラスは、画像や動画を装着者の視界に重ねて表示します。現実世界にデジタル情報が浮かぶように見えるため、より直感的に情報を取得できます。
例えば、組み立て手順の画像を視界に表示させながら、作業を進めることが可能。作業のたびに視線を動かす必要がなく、手を止めずに作業を進められるため、作業効率が上がります。他にも医療現場の場合は、患者のデータを確認しながら手術を行えます。
また、スマートグラスはリアルタイムでの情報更新も可能です。作業中に新たな指示が出された場合でも、即座に視界に反映されるため、常に最新の情報を基に行動できます。
②AR機能で3Dデータを立体表示

スマートグラスのAR機能を活用すれば、3Dデータを視界に重ねて表示できます。AR機能とは、現実世界にデジタル情報を重ねて表示する技術のことで、より直感的な操作や理解が可能です。
製造業や建設業の現場に3Dデータを重ねれば、設計のズレを視覚的に確認できるため、組み立てミスが減り効率的に作業できます。
医療分野では、手術中に患者の体内データをリアルタイムで表示すれば、視覚的な情報が加わりより正確に判断できます。そのため、手術の成功率向上に繋がるでしょう。
また、スマートグラスのAR機能は、教育分野でも注目されています。3Dモデルを使えば立体的に学べるため、視覚的に理解しやすくなり、学習効果が高まります。
例えば、化学の授業で分子構造を立体的に表示すれば、より具体的なイメージを持ちながら学ぶことが可能です。
③装着者の視界映像をリアルタイムで確認
スマートグラスは、装着者の視界をリアルタイムで確認できます。遠隔地からでも現場の状況を正確に把握できるため、作業指示やサポートを的確に行うことが可能です。
例えば、装着者の視界映像を確認しながら適切に指示を出せば、ミスが減少するうえに作業効率も向上します。
また、研修では新人が指導者と同じ視界を共有しながら学べます。作業手順を正確に把握できるため、習得が早まり実践力が早期に身につくでしょう。
医療現場では手術中の映像を共有すれば、専門医が遠隔でアドバイスを行えます。遠隔でさまざまな医師や専門家の協力を得られるため、より安全で効果的な医療を提供できます。
④パソコン・スマホ画面をミラーリングで共有

スマートグラスは、パソコンやスマートフォンの画面をリアルタイムでミラーリングして画面を共有できます。
ミラーリング機能を使えば、遠隔地にいる作業者の視界に指示や必要な情報を表示できます。例えば、現場でトラブルが発生した際、スマートグラスを通じて作業者の視界の映像を共有してもらえば、その場にいなくても即座にアドバイスすることが可能です。
現場に向かう必要がなく、スムーズに問題を解決できるため、現場の作業効率が大幅に向上します。作業の進捗を確認しながら必要に応じて指示を出せるため、コミュニケーションの効率も向上させることが可能です。
また、ミラーリング機能は、トレーニングや教育の場でも活用できます。
新しい作業手順や技術を学ぶ際、指導者の画面をグラスに映しながら確認できるため、理解が深まりやすくなります。特に、複雑な操作や手順を伴う作業においては、視覚的なサポートが大きく役立つでしょう。
⑤パソコンのモニター代わりに使用

スマートグラスは、パソコンのモニターとしても活用できます。画面を視界に直接表示できるため、目の前にモニターを置く必要がありません。
デスクが狭くても快適に作業できるほか、移動が多い業務においても、持ち運びできるディスプレイとして役立ちます。
また、複数のアプリケーションを同時に表示させられ、マルチタスクを行う際にも役立ちます。作業ごとに画面を切り替えたり、別のデバイスを操作したりする手間を省けるため、作業効率が向上します。
画面のサイズや表示位置も自由に調整でき、個々の作業スタイルに合わせたカスタマイズが可能です。視線や姿勢への負担が軽減するため、長時間の作業でも疲れにくく、集中力を維持しやすくなります。
見え方にストレスのないスマートグラスの選び方

長時間スマートグラスを使うには、見え方にストレスがかからないよう選ぶ必要があります。下記の3つのポイントを考慮しながら、自分に最適なスマートグラスを選びましょう。
- 1.有機ELディスプレイ搭載
- 2.明るさ調整が可能
- 3.画面酔い防止機能付き
ここでは、見え方にストレスのないスマートグラスの選び方について解説します。
①有機ELディスプレイ搭載
有機ELディスプレイが搭載されたスマートグラスを選ぶと、見え方にストレスがかからないでしょう。
従来の液晶ディスプレイは、バックライトを使用して画面を照らすため、黒の表現がやや薄くなりがちです。
一方、有機ELディスプレイは画素ごとに発光を制御します。黒を完全に表現できるため、視認性や色の再現性が高いのが特徴です。高いコントラスト比を実現しているため、環境を問わず鮮明な映像が見れます。
また、視野角が広く斜めから見ても色や明るさがほとんど変わらないため、どのような姿勢でも快適に情報を確認することが可能です。
目が悪い方にとっても、有機ELディスプレイは視認性が高く、目の負担を軽減する効果があります。特に、長時間の使用が求められる業務において目の疲れを軽減できるため、作業効率が向上し、ミスの削減にも繋がります。
②明るさ調整が可能
明るさを調整できるスマートグラスを選ぶと、見え方にストレスがかからないでしょう。
屋外は直射日光の影響を受けやすく、画面を明るくすると見えやすくなる一方で、暗い室内では明るさを抑えないと、目が疲れやすく長時間は使用しにくくなります。
そのため周囲の明るさに応じて、画面の明るさを調整できると、目への負担を軽減したり見えやすくしたりと、快適に使用できるため作業効率の向上に繋げることが可能です。
なお、ほとんどのスマートグラスは、周囲の明るさに応じて自動調整する機能を備えています。手動で変更する手間がなく、変化する環境でも視認性が安定するため、作業に集中できます。
③画面酔い防止機能付き
画面酔い防止機能付きのスマートグラスを選ぶと、見え方にストレスがかからないでしょう。
動きのある映像や情報を視界に重ねて表示する「AR機能」を利用する際、視覚的な不快感があるかもしれません。画面酔いする場合は、長時間の使用が難しくなるでしょう。
長時間の使用を快適にするため、最近のスマートグラスには「画面酔い防止機能」が搭載されています。表示の更新速度を調整して、動きの速い映像を滑らかにするため、目の疲れや不快感を軽減できる機能です。
集中力が続きやすくなり、作業効率の向上にも繋がります。製造業や医療現場など長時間の使用が前提となる業務では、特に集中力が求められるため、画面酔い防止機能は欠かせないでしょう。
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目が悪い人のスマートグラス使用方法3つ

目が悪いからとはいえ、スマートグラスの使用を諦める必要はありません。下記3つの方法を活用し、快適な視界を確保しましょう。
- 1.眼鏡の上から装着
- 2.視力補正機能付きスマートグラスを使用
- 3.インサートレンズを装着
続いて、目が悪い人のスマートグラスの使用方法を解説します。
①眼鏡の上から装着

眼鏡の上から装着できるモデルを選べば、目が悪い人でもスマートグラスを使用できます。
視力補正の効果を保ちながらAR機能や情報表示を活用できるため、眼鏡をかけていても作業指示やデータ確認をリアルタイムで行えます。
また、眼鏡の上から装着する際のポイントは、スマートグラスのフィット感です。しっかり固定されると視界が安定し、動きながらの作業でもストレスが軽減されます。
軽量モデルを選べば、長時間の使用でも疲れにくくなるでしょう。なお、最近ではデザイン性にも優れたスマートグラスが増えており、眼鏡との相性を考慮した製品も多く見られます。
②視力補正機能付きスマートグラスを使用
視力補正機能付きのモデルを選べば、目が悪い人でも快適にスマートグラスを使用できます。
視力補正機能は、レンズを個人の視力に合わせて調整し、眼鏡をかけてるときと同様にクリアな視界を確保することが可能です。ARやVRコンテンツも正確に認識しやすく、目の疲れを軽減できるため、長時間でも快適に使用できます。
そのため視力の低い人でも、眼鏡やコンタクトレンズを使わずとも、スマートグラス単体で視力を補えます。ただしグラスの範囲外はボヤけてしまうので、電源がオフになった際や外した際には見えなくなる点は要注意です。
また、視力補正機能があれば作業精度が向上し、ミスの防止にも繋がるため業務用途でも役に立ちます。例えば、正確な視力が求められる製造業や医療現場などです。
③インサートレンズを装着
インサートレンズを装着すれば、眼鏡をかけずにスマートグラスを使用できます。インサートレンズとは、スマートグラス内部に取り付けるレンズのことで、個々の視力に合わせて度数を変更することが可能です。
眼鏡をかけなくても視力補正が行われるため、画面の文字や画像がはっきり見えるうえに、装着感が向上します。取り外しが可能であり、視力が変わった場合や異なる度数のレンズが必要な際も、簡単に交換できます。
眼鏡の上からスマートグラスを使用したくない場合は、インサートレンズを装着できるモデルを選んでみてください。
ただし、スマートグラスによっては対応しているレンズや種類、取り付け方法などが異なります。事前に違いを確認し、自分に合ったスマートグラスを選びましょう。
スマートグラスで企業ができること

企業がスマートグラスを活用すれば、業務の効率化やコミュニケーションの向上に役立ちます。
企業ができること | メリット | 詳細 |
作業効率の向上 | ハンズフリー操作 | 手を使わずに情報を確認でき、作業に集中できる |
視界への情報表示 | 作業指示やマニュアルを直接表示し、ミスを減らす | |
チームワークの強化 | リアルタイム情報共有 | チーム内の連携がスムーズになる |
遠隔サポート | 現場映像を専門家に送信し、即座にアドバイスを受けられる | |
問題解決の迅速化 | トラブル対応 | 専門家と連携し、迅速に問題を解決できる |
業務の効率化 | 判断スピードが上がり、作業がスムーズに進む | |
教育・トレーニングの強化 | リアルタイム指導 | 実際に作業しながら指導を受けられる |
学習効果の向上 | 視覚的なサポートで理解が深まり、スキル習得がスムーズになる |
スマートグラスは企業にとって多くのメリットをもたらすツールです。今後のビジネスシーンにおいて、ますます重要な役割を果たすことでしょう。
なお、下記ではスマートグラスで企業ができることについて、詳しく紹介しています。スマートグラスの導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
スマートグラスは、業務の効率化や作業の精度向上に役立つ革新的なデバイスです。さまざまな見え方や機能を持っており、AR技術を活用した立体表示やリアルタイムの情報共有が可能です。
目が悪い方でも眼鏡の上から装着したり、視力補正機能付きのモデルを選んだりすれば、快適に使用できます。企業においても、スマートグラスを導入することで、作業指示の明確化やトレーニングの効率化が期待できるでしょう。
リベロエンジニアでは、産業用スマートグラスのアプリ開発を行っております。企業ごとの業務フローに即した機能を付けられるため、さらに業務効率化や精度向上に役立ちます。
スマートグラスの導入支援も行っているため、一気通貫でお任せいただくことが可能です。ご質問やご相談だけでも承りますので、お気軽にお問い合わせください。
\”現場に合わせた使いやすいDX化”をスモールスタートできる!/
【この記事の監修者】

株式会社リベロエンジニア
代表取締役(CEO):金子 周平
元エンジニアとして「エンジニアをもっと自由に。」を掲げ、エンジニアが自由かつ公平に働ける環境を目指し2014年に創業。
高還元SESのリードカンパニーとしてIT派遣の新たなスタンダードを作る。現在はデジタルイノベーション企業として、スマートグラスのアプリ開発をはじめ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の支援に注力している。