現場の「困りごと」は企画力で突破。チームで挑んだLibero Sightが形になるまで
2025.10.14
物流・製造の入出庫業務を「見るだけ」「ハンズブリー」で効率化できる。リベロエンジニアが開発したスマートグラスソリューション「Libero Sight(以下、リベロサイト)」は、現場の課題を解決するために生まれました。
そんなLibero Sightはリベロエンジニアでのチームで取り組んだプロジェクトです。企画立ち上げからパッケージ化まで、プロジェクト推進を担ったリベロエンジニアのCOO(最高執行責任者)・CRO(最高リスク責任者)森本晃弘さんのインタビューをお届けします。
\リベロエンジニアが開発した倉庫DXソリューション!/
企業の課題に寄り添って生まれたソリューション
森本晃弘さんプロフィール/リベロエンジニア株式会社 顧問・COO・CRO。コンサルティング事業の立ち上げを主導。新規事業開発、DX推進、業務効率化など、数多くの企業の課題解決を支援してきた。経営コンサルタント唯一の国家資格である中小企業診断士の資格を持ち、戦略から現場改善まで幅広い視点で企業を支える。
――まず、このスマートグラスソリューションが生まれたきっかけから教えていただけますか?
森本: 2年前、とある企業さまとの相談から始まりました。当時はまだ営業レベルでの会話で、正式なプロジェクトとして立ち上がったわけではありませんでした。最初の相談内容は「マニュアルの電子化」や「ペーパーレス化」に関するシステムの構築で、業務改善の一環として話を進めていました。当初はタブレットやスマートフォンを使った電子化やペーパーレス化も含めて検討していましたが、それだけでは既存の取り組みとの差別化が難しい。
そこから「ARを使ってもっと踏み込んだ業務改善ができるのではないか」という方向に話が発展し、5〜6回にわたって提案を重ねた結果、スマートグラスを活用した案件として進めることになりました。
2年にわたる構想と、Libero Sight誕生まで

――営業から実際のプロジェクト化まで、それだけの時間がかかるものなのですね。開発案件としてはここまで時間を要するものなのでしょうか?
森本: このケースはかなり珍しいですね。提案から実際にスタートするまでも1年ほどかかっていますから。通常はもっと短いサイクルで進む案件が多く、営業としても非常に粘り強く取り組んだプロジェクトだったと思います。
――スマートグラスの話に戻りますが、企業さまとの提案と「Libero Sight」という自社開発の製品を、同時進行で進めることになったのですね。
森本: そうですね。もともとは企業さま向けに開発していたものを進めていくなかで、このプロダクトを汎用化すれば、多くのお客さまの課題が解決できるのではないか?と確信し、製品化しました。企業さまへの納品も含めた長い準備期間を経て、このたび、ようやくリリースを迎えられることになったので、感慨深いですね。
現場の課題は、じっくり練った“企画力”で突破する

――森本さんはこういった開発案件を進める際に、企画・提案の役割を担われていると伺いました。実際には、どのような形で関わっているのでしょうか?
森本: 私はいわば「プロッター」として、お客さまの業務課題をシステムに落とし込む役割を担っています。現場で「何に困っているのか」「何が改善されたらうれしいか」を丁寧にヒアリングし、システム化すべき部分とそうでない部分を見極めます。その上で、改善イメージをラフなスケッチにまとめて共有し、提案を具体化していきます。
こうした部分は、エンジニアだけではなかなか引き出せません。エンジニアは技術的な観点から強い一方で、現場のオペレーションの細部までは把握していないことも多い。そこを橋渡しするのが、私の役割です。
\リベロエンジニアは採用を強化中!/
企画提案の「解像度」が営業を強くしていく
――改善イメージをスケッチにして提案に落とし込むのは、かなり企画性が高いクリエイティブな業務ですね。Libero Sightの今後の展開でも、こうした提案は重要になっていくのでしょうか?
森本: そうですね。企画あっての営業だと思っています。Libero Sightは倉庫業務のDXを前提にしたものですが、業界を問わず幅広い提案を考えていきたいです。
たとえば、観光施設では季節ごとの景観をスマートグラスで体験できる提案を、ホテルでは清掃ミス防止に活用する提案など、考えられる限りのシナリオをいくつも考えます。
こうした企画は、お客さまから要望をいただくケースもあれば、こちらから「こういう使い方もありますよ」と提案していくケースもあります。
実際、シナリオを練るために丸一日時間をかけることもあります。技術以前に、課題をどう構造化し、具体的な提案に落とし込むかが一番の頭の使いどころで、毎回の悩みどころですね。
社内で構成されたチームだからこそ信頼感がある
――「Libero Sight」の開発チームはどのような構成で成り立っていたのでしょうか?
森本:私以外にはプロジェクトリーダーとなる営業担当、6人ほどのエンジニアのチームで成り立っています。エンジニアは、インフラ担当、アプリ担当など役割がバイネームで明確に分かれています。若手や営業担当も含めて、長く一緒にやってきたメンバーなので信頼関係が強く、「ここは任せれば大丈夫」という安心感があります。だからこそ、私は企画と顧客対応に集中できるんです。
――森本さんは中小企業診断士として、補助金や助成金についても相談を受けることがあるそうですね?
森本: 資金面がネックでIT投資に悩まれているお客さまには補助金を活用してコストを抑える提案もします。ただ、申請〜採択〜交付決定まで早くても3〜4か月かかるため、スピード重視の場合は使わないこともあります。例えば、100万円の補助金を受けるために3か月待つか、すぐに着手するか。お客さまと一緒に最適な判断をしています。
企画と開発が交わる、エンジニアの活躍の場
――最後に、Libero Sightの開発に興味を持って、リベロエンジニアへの転職を検討するエンジニアに一言いただいてもいいでしょうか?
森本:リベロエンジニアでは、希望に応じてエンジニアでも企画や要件定義など上流工程にも携われます。個人のスキルによって、ラフな段階から関わって、徐々にスキルを伸ばしていくこともできる環境です。
また、開発言語に関してもお客さまからの要望がなければ、エンジニアが使いやすいものを選んでもOKということにしています。もちろん、得意な言語を伸ばすのも、新しい言語に挑戦することも可能です。自由度が高い環境の分、自分で考えて動ける人には向いているのではないでしょうか。
興味がある方は、ぜひカジュアル面談から問い合わせをお待ちしております。
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