昇格しないのに管理業務を任される、PLのような立ち位置を任されるようになった中堅エンジニアのみなさん!こう思っている方もいるんじゃないでしょうか?
管理?んなこたぁ良いから、自分の開発業務をさせろ!
オープン系SE我が夫も、この状況に陥ってイライラしてる
役職持ちではない平社員に、リーダーシップを持たせて組織を発展させようとする動きで生まれているのが「役職なきリーダー」「権限なきリーダーシップ」と呼ばれる立場の人たち。リーダー職ではないけど、リーダーシップを発揮して活躍してほしいという願いが込められています。
しかし、今時のエンジニアって誰もがリーダーシップを発揮したいと思っているのでしょうか?今回は「役職なきリーダー」に焦点を当てつつ、中堅エンジニアのキャリアについて考えていきましょう。
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役職なきリーダーの本来の意味とは?

そもそも「役職なきリーダー」「権限なきリーダーシップ」とは、どういった状況を指すのでしょうか?権限を持っていない社員もリーダーシップを発揮すべきという考え方は、かの有名な経営学の巨匠・ピーター・ドラッカーが発案しています。
曰く、「リーダーシップは仕事である」。仕事をする以上、誰もがリーダーシップを発揮すべきという考え方です。
現代日本はどの業界でも人材不足。生産年齢人口が減少の一途をたどる中、どの企業も人材確保に四苦八苦しています。
加えて昔ながらの「上の人間の言うことだけを聞く」構造だけでは、企業が発展しにくくなっています。革新的な何かを生み出すには、役職者以外の声も必要。だから、リーダーシップを誰もが発揮して、仕事に責任を持って取り組むことがより重要視されています。
ドラッカーが語るリーダーシップは、あくまで「この仕事をどう成功させるか」に焦点を当てています。ここが現実の役職なきリーダーとのズレ
平社員がリーダーシップを発揮するって、どうなの?
でも、全員がリーダーシップを発揮したらもめない?
「船頭多くして船山に上る」という言葉があるように、けん引する存在がたくさんいると路頭に迷うのでは?と思うかもしれません。しかし、ドラッカーの考えをもとにリーダーシップを考えると、案外そうでもありません。とある開発現場を例に出して説明しましょう。
Webアプリの開発を複数人で行っている現場のお話です。このプロジェクトに新しいメンバーAさんが参画しました。Aさんは、なんだかやる気がなさそうです。というのも、彼が本当にやりたいことは営業だから。
総合職だから一度は現場に行け!だってさ。早く技術営業としてキャリアアップしたいのに~
Aさんは、上司のアドバイスをもとに以下の観点で自分の立ち位置を整理してみました。
紹介するのはドラッカーが考えるリーダーとして持つべき素質です
- 組織の使命を考える…Aさんの使命は、技術営業としてしっかり話せるように現場を知ること
- 目標を定める…Aさんの目標は、開発現場の流れや業務内容を知ること
- 基準を定める…Aさんのキャリアで得た知識をより強化できればOK
- 維持する…これらの目標と基準を維持して、エンジニアとして頑張る
こう考えると、この現場配属も欠かせない選択肢なんだな。ちょっと頑張るか!
Aさんは、自分の立ち位置を考え直したおかげで、エンジニアとしても技術営業としても一人前になれました。
ドラッカーの考えるリーダーシップは、どの職種でも必要な人間性やキャリア観を磨けます。ただ、現実としては「リーダーシップ=人も案件も管理する」なのよね~
それ!そうなんだよ!結局、最終的にはリーダーにならなきゃダメなんじゃないの?って思っちゃう
そう考えがちなのは、20代後半~30代前半の人たちの考え方が影響しているんです
今どきの中堅エンジニアってキャリア志向なの?

2025年6月現在、1990年代生まれの世代が若手〜中堅として活躍しています。1991年生まれの私・片山も社内では中堅どころです。
我々のような年齢層は、必ずしもリーダーになりたいわけではありません。その理由を私自身の経験も踏まえながらお伝えしましょう。
”リーダーとしての”スキル不足
一番に思いつく理由は、プレイヤーとしてやりたいことをする方が楽だから。変化が激しいこの業界、自分の業務関連の新しいトピックスを取り入れるだけで精一杯です。
リーダーとしてのスキルが足りていないのにリーダーに抜擢されるケースも増えており、「自分じゃ不十分では…?」という気持ちがある人も少なくありません。
これを補うように、リーダーシップ研修なんかを施す会社もありますが、全部が全部やるわけじゃないですよね~
上下関係に慣れていない
私も今の会社でそうだったのですが、後輩が入っても長続きせず、なんだかんだ入社4〜5年目くらいまで私が一番下っ端でした。このように社内での上下関係を経験しておらず、リーダーを経験するのが怖いと感じる人も一定数います。
また、ちょうど高校〜大学時代にmixi・X(旧Twitter)をはじめとしたSNSが普及し、人間関係がそもそもフラットになりやすい傾向にあります。上下関係そのものに慣れておらず、「自分が上に立つの?」という感覚になりやすく、リーダーになることを避けがちなのです。
これ、すごくわかります。わたしは学生時代に運動部に入っていたので、ある程度の上下関係は身に着けていました。ただ、同世代でも人によってはその感覚を持ち合わせていないんです。上下関係の意識が薄い人が、流れでリーダーになって後から苦労する…なんて光景も目にしてきました
他の選択肢が増えやすい
20代後半くらいになると、転職市場では良い感じの経験を持ち合わせた人として重宝されます。同時に、エンジニア界隈でいえばフリーランスで働く選択肢も出てくる頃。副業が解禁されている今、副業をしながら専業フリーランスを目指す人も少なくありません。
つまり、今の会社でリーダーにならなくても給料が上がる術があるわけです。自分のやりたいことと待遇を照らし合わせて、転職や独立をするのもこの世代ならでは。「どうしてもこの会社で頑張りたい!」と会社に執着しにくくなったともいえるでしょう。
うちの会社にいる社内SEの人も副業始めてたんだよなぁ。そんな彼ももちろん30代
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役職なきリーダーから脱するには?

ここまで紹介したような背景を抱えながらも、もし役職なきリーダーを任されてしまったらどうすれば良いでしょうか?できることとして4つご紹介します。
スキルと思考を身に付ける
もしリーダーとして頑張りたいと思っているなら、リーダーとしての思考とスキルを身に着けましょう。リーダーは時として後輩に仕事をさせて、自分は別の仕事をする場面が出てきます。
傾聴や対話、タイムマネジメントなど、リーダーとして必要なスキルを独学でも良いので勉強して、実践してみましょう。ときにはリーダー経験の豊富な上司や先輩に相談して、ゆくゆく任されるであろうマネジメントスキルの取得も視野に入れて動いてみては?
昇格に向けて上司と交渉する
「リーダーとしての働きは十分だと思う。とにかく役職をつけてくれ!」という方は、その思いを上司にぶつけてみましょう。もしかしたら、役職なきリーダーになっている原因は組織的な問題かもしれません。
また、別の観点で不足している箇所があり昇格できない可能性もあります。会社の評価制度なども見直し、上司に役職付きになるにはどうすれば良いか交渉してみましょう。
キャリア観を一度見直す
「リーダーになりたいのかそうじゃないのか、わからなくなった!」そんな方は一度キャリア観を見直してみましょう。現職がSESかSIerかでキャリアパスも変わりますし、家庭の有無、結婚願望などプライベートな内容も影響してきます。
改めて自分がどんな人生を送りたいか、じっくり考えてみましょう。
これに関連する記事も書いているので、気になる方はぜひお読みください!
いっそのこと転職する
「いろいろ考えたけど、この会社に居続けること自体がデメリットかも」そう思ったなら転職するのも一つの手です。
転職サイトでどの求人が良いか探すのも良いですが、IT業界に転職するエージェントを使うのも便利です。ただ、こんな人もいるのでは?
どんな会社が合うか良くわからないんだよね
フルリモートの案件が良いんだけどな…
面白い会社で働いてみたいんだ!
そんな方、一度当社リベロエンジニアと無料面談してみましょう!当社への転職意向がなくても利用OK。自分に合うキャリアを一緒に考えて、もし相性がよさそうなら当社にも応募してみてください。
エンジニアとしての可能性、私と一緒に考えましょう!
さいごに
中堅社員が遭遇しやすい役職なきリーダーへの着任。本来であれば業務の中で自然と発揮されるものなのですが、現実はそうもいきませんよね。無理やりリーダーシップとマネジメントを発揮せざるを得ない環境に身を置く人も少なくありません。
現在中堅社員として活躍する1990年代生まれの社員は、元からリーダー思考が強いわけでもなく、選択肢が増えたことで会社への執着も減っています。
「役職なきリーダーになるくらいなら転職する!」という人もいるのではないでしょうか?転職という選択をするなら、リベロエンジニアをその選択肢に加えてください。本当に合う会社かどうか、無料面談で一度話してみるのも一つの手ですよ!
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