はじめましておひさしぶりですこんばんわ。
リベロエンジニアで社員として働きながら、藤波製作所で個人事業主(代表)という活躍の機会をいただいているドラゴン藤波です。
無線LANって便利ですよね
無線LANってBluetoothも含むよねとかそういう捻くれたヤツは今日はいらないです!
便利ですよね。ドラゴン藤波も大好きです。
タイムラグが許容できない環境では悩みますが、最近はゴリゴリのオンラインゲームはやってないので、あまり気にしてません。
ていうかここ数年で品質が上がりすぎてて、遅延も気にならないです。
田舎に住んでるせいかもしれない?そうかもしれない。
そんな無線LANをもっとイイカンジにしたいと思った結果、めっちゃ苦労することになった話です。
※当時のメーカー名と製品名は伏せます。古いタイプのモノになりますし、良いとか悪いとか、そういう判断基準にされたくないので。
Wi-Fi EasyMesh
そもそもEasyMeshという規格をご存知の方がどれぐらいいるでしょうか?
最近は家庭用のWi-Fiルータでもブイブイ言わせているEashMeshですが、この規格の成立を知るためには、20年以上前の歴史をさかのぼります。
ザックリ言うとめっちゃ需要があったものの、策定が追い付かず二転三転した規格です。
どっこい、普通に使う分には便利なんです。
中継器と何が違うのさ
良い観点ですね。規格が違います。
EasyMeshはWi-Fi Allianceが策定した標準規格なのに対して、中継器は割とメーカー独自の規格です。
互換性がないんです。で、仕様も機能もメーカーによる。
厳密にはEashMeshと言いつつメーカー独自仕様の場合もあるので、本記事を執筆しながら、まだまだEasyMeshは発展途上なんだと感じさせられます。
詳しいことはコチラもご確認ください。
どれぐらい需要あるの?
CISCOがSOHO/小規模事業者向けの製品を出すくらいは、需要があります。
夢と期待に胸を膨らませたEashMesh
当時(2021年頃)、ドラゴンは家を引っ越しました。
しかし引っ越し先では
- もともと持っていたWifiルータではパワー不足でした。
- 配管が通ってないので、有線でやる場合は室内を這わせる必要がありました。
いや、まず、もう、家の中に有線LANを敷きたくない。
そして配管通すカネなんて無い。どんだけ家を弄るんだよ。
運命の出会い
そう思ったドラゴンは早速近所のノジマに行きます。そして運命の出会いをしました。
EashMesh付きWifiルータに。
親機がルータ兼任構成なので親機に負荷は乗っかるだろう。
とはいえ、全アクセスポイントでイイカンジに通信する仕組みは素敵すぎる。
迷わず買いました。
しかしここでケチります。
親機、子機を別の機種で買いました。
子機は親機の1~2世代前の機種です。しかしEasyMesh対応です。
規格化されてるならイケるだろう。と
ノリノリで構築しました。
安定しません。なぜだ。まじで。なぜだ。
リビング側の調子が悪いのか?2Fにドラゴンが居るからいけないのか?
親機と同じ機種の子機2を投入します。
安定しません。まじかよ。
サポートに泣きつく
サポートに構成図とファームウェアバージョン等々を提出、数日後ファームウェアが更新されました。
親機と子機2のファームウェアがアップデートされていました。
更新します。安定しません。嘘だろ。
※子機1は知りません。更新されてなかったと思います。
この時点で、ドラゴンは次のSTEPに突入しました。
絶望の相性問題へ突入
サポートがアテにならない。これは何かある。
オンプレ環境を相手にしている気分になりました。検証がいる。
試しに、、、子機1をEasyMeshから外してみよう、、、
こいつは型が古いし、仲間外れの気がする。。。
安定します。やっぱり。。。
なんと子機1をEasyMeshから解除すると安定することが判明しました。
このご時世にハードウェアの相性問題がある事にビックリしました。
規格って何のためにあるんだっけ。あぁ、各社が気ままに作らないためか。
しかし捻くれたドラゴンは負けません。
試しに、有線LANをEasyMeshのバックホール、つまりイーサネットバックホールにして構築を試みます。
安定します。なんでだよ。嘘だろ。
その「バックホール」とは何ぞ?
さて、そろそろ気になってきた頃で、気づいている方もいると思います。
EasyMesyを成立させにるは、Wifiルータ同士の通信が成立している必要があります。
EasyMesh環境下のWifiルータは、相互を専用のSSIDだったり、有線だったりで接続、通信して環境を構成します。
この通信網をバックホールと言います。
無線でのバックホールの場合、専用SSIDを使用します。
有線、イーサネットバックホールの場合、なんとLANケーブルでつなげるだけでOK。
初期設定さえ終わっていれば何もしなくてもEasyMeshが構成されます。
なお2024年令和最新版では2.4/5/6Ghz帯等、EasyMesh環境では複数のバンドを1つのSSIDおよび、1つのバックホール用SSIDで運用することが通常です。
じゃないと切り替わりめんどくさいじゃん
求めているのはそこじゃない。
家に有線を敷きたくないんです。
親機の製品仕様上では、親機含めた3機構成までサポートしている
仕様上は動く。当時のIP数はNW全体で10個くらいでした。
大した台数じゃない。
ならば親機も子機も同じ機種にしてしまえ
1台あたり6,000円の出費でした。痛い。そろそろやめたい。
しかし同じ機種なので安定するだろう。
安定しません。まじで勘弁してくれ。
再度サポートに泣きつく
サポートに構成図とファームウェアバージョン等々を提出、数日後ファームウェアが更新されました。ファームウェアがアップデートされていました。
安定します。やったーーーーーーーーーー!!!!!(ドンドンパフパフ!!!!)
1年半かかりでEasyMeshの安定化に成功しました。
疲れた。。。業務よりキツイ。。。
ユーザからの「今日もインターネット繋がらないね」の視線がマジできつかったです。
ユーザにそのつもりは無くても、提供側のプレッシャーはなかなかです。
サポートデスクや運用保守チームの偉大さを改めて痛感しています。
そういえば最後にエンドユーザ対応やったのって何年前だっけ。。。
こうして在宅環境の無線LANが安定稼働したのさ
ハードウェア同士の相性問題なんて久しぶりに相手しました。
やっぱりサーバ、ストレージ、NW機器はもちろん、PCパーツ単位でもメーカーや機種の相性は厳選して使っていかないとダメですね。
ふぅ。やれやれ。これで落ち着いて艦これができるぞ業務に集中できるぞ。。。
・・・と思っていたのか?
2024年2月。藤波家のIPを持つデバイス数が20個を超えました。
何なんだよ「なんかノートPC」って。。。学校から持って帰ってきたヤツですってよ。。。
利用ピーク帯になると、確実にルータがハングアップする。
オンラインMTGしながらデータを上げ下げすると確実に子機がハングアップする。
子機がハングアップすると時間をあけて親機がハングアップする
子機と通信しているつもりのデバイスたちがハングアップする。←なんでだよ
親機&子機を再起動をしても直らない時がある。
親機も子機も爆熱ゴッドフィンガー状態。流派!東方不敗は!!
王者の風よ!
全新!系列!
天破侠乱!!
見よ、東方は、赤く燃えている!!
そう、これはもう、俺のこの手が真っ赤に燃える! 勝利を掴めと轟き叫ぶ! ばあああああああああくぬぇつぅ・・ゴォォォッド・・フィンガアアアアアアアアアアアアアッ!・・・ヒィィィト・エンドッ!
ハードウェアの性能限界です。
すべてのアクセスポイントが爆熱ゴッドフィンガー状態になり粉砕玉砕大喝采 ヤケドをしそうです。
地獄の性能不足問題へ突入
家庭用製品なこともあり、機器の性能をモニタリングするような高尚な機能はありません。
ウチにはrsyslogサーバもないので、ログも取ってない。
ていうかこの状況でrsyslog取れると思えない。ハングアップしてるんだもん。
「爆熱状態になるのは単純に性能不足でハングアップするから」として、
ネットワーク内のデバイスを減らすことは不可能です。
負荷をかけてる場所を減らすしかありません。
EasyMeshの子機を減らす
3機中の1機を環境からパージしました。
安定しません。ダメか。。。?でも少し冷めてきたぞ。。。!?
親機に空冷ファンをあてる
親機にUSB給電タイプの8cm空冷ファンを取り付けました。
安定します。来たか。。。!?
ピークタイムで不安定になる。
デバイス量と通信量に耐えられないようです。
もうどうしようもなくなってきました。
子機を全部外す。
子機を全部外して、親機だけにしました。
しかしEasyMesh自体は生きています。複数の周波数(2.4Ghz/5Ghz)を1つのSSIDでイイカンジに使い分けてるっぽい構成です。
安定しました。少し遅いです。
PC、スマホ、タブレット等全機で同時に重たいデータ転送を始めました。
安定しません。あぁ。。。
結局買い換えた
性能問題が来てしまった以上、もはやどうにもできません。
量販店をまわりましたが、性能を出すには課金が必要です。
この台数と規模の環境を、家電量販店で売ってるような機種で対応してるのか?
しかし、一方でCISCOやJuniperでは、台数と環境相応の性能を要求するとすごい金額が飛びます。
一般家庭のドラゴンではとても買えません。NW機器に数十万数百万も出せません。
泣く泣くノジマに行きました。新しい彼女に出会いました。
BUFFALO WXR18000BE10P
メルコ社BuffaloのWXR18000BE10Pです。すげぇ。なんかツノはえてる。ガンダムみてぇだ。
しかもツノが動く。すげぇ。なんだこれ。ガンダムみてぇだ。
つかデカい。マジでデカい。想像の4倍デカい。
ONUよりデカい。YAMAHAのルータだって、ここまで巨大じゃなかった。
ていうかキティちゃん置いたの誰だ。
推奨環境
そして推奨環境がハンパじゃない。戸建てなら3階建て、マンションなら4LDK、端末台数64台、人数21人想定
大家族ってレベルじゃないぞ。中小企業じゃん。
セキュリティ機能つき
セキュリティもすごい。ネット脅威ブロッカー2でナンチャッテUTMみたいなこともできる(年払いなので注意してね!)。
対象は小規模企業やSOHOかな??
性能は?
この機体に乗り換えてから、各デバイスの通信が各段に安定して、かつ速度が向上しました。
しかし残念ながら2階に居るワイのデバイスたちは「やや電波弱い」様に見える模様です。
それでも前の機種より爆速なので、よっぽど負荷をかけていたんだと思います。
試しに全機でデータ上げ下げを掛けてみましたが、余裕のヨッチャンでした。
使てみた感想
IoT家電ジャラジャラある家とか、SOHO/小規模事業者はこれで良いじゃん!
全然不具合を感じないです。遅延もない。オンラインMTGもサクサクです。
MMO RPGもスムーズでした。艦これは初期ロードさえ速ければヨシ!。
eスポーツでやるようなFPS系ゲームはどうかなぁ?ちょっとわからないですが
少なくともスプラトゥーンはバリバリにイケるようです。
夏休み中は「子供2人がスプラでサモランやってる状態で、ドラゴンとドラゴン妻が在宅で仕事してる」状態でも
全然余裕なので
買ってよかったと思います。
EasyMeshするかどうか。
正直したいところです。が、現状の性能が間に合ってしまっているのと、
1機あたりが高すぎ&デカすぎでホイホイ買えません。
さらにEasyMeshを組んだことで、また調子が悪くなる事態は避けたいところ。
※Wifiルータに5万とか本当新しいAirpodsPro買い換えて釣銭出ますからね。ヘタしたらipad買えますからね。
EasyMeshに向かない環境
ここまで書いて、実際に使ってみて、不向きな環境を整理してみました。
- 都市部でWifiが飛びまくってる環境
- チャンネル奪い合いになります。バックホールSSIDがめっちゃキツい様です。
※これは一般的に繁華街や街中、イベント会場で「Wifiが遅くなる」を体験したことがある人ならイメージ付くと思います。
- チャンネル奪い合いになります。バックホールSSIDがめっちゃキツい様です。
- デバイス数が多い家庭
- 機器が耐えられません。多少遅いくらいならEasyMesh組まないほうがいいです。
EasyMeshが最強に向く環境
そして最後に、使ってみた感想から、EasyMeshが最強に効く環境を書きます。
バックホールをWifiではなく、イーサネットバックホール(有線バックホール)にしてください。
自宅の配管を通して、壁からLAN線を出す。目当ての居室に子機を置く。
これ。最強。しかし有線を敷くには配管を通したり宅内に線が散らかるという危険性を伴う、諸刃の剣。
「結局有線じゃねーか!!!」って思いました?えぇ、そうですよ。安定させるなら有線です。そこは絶対です。
しかしドラゴンの家には配管が通ってないですし、家の中に線を敷きたくないのです。
譲れないものは人それぞれあるんですよ。
失ったもの
ドラゴンはお小遣いが無くなりました。
苦節2年。落ち着いたのは「課金して良いやつ使う」というパワープレイでした。
最初っからフラッグシップ機買っておけばよかったなって思いました。本当に。
自宅のインターネット環境ですらオモチャにしちゃうドラゴン藤波と
一緒にアツく逸般家庭のNW構成について語り合いませんか?
気軽にカジュアル面談に応募ください。
現場で待ってます。