最近、にわかに世間を騒がせている「祠」に関するネットミーム。
発端はこのツイートでした。
因習村(陸の孤島ゆえに世間から隔絶されており、独自の風土や宗教が残っている地域)を舞台としたホラーは、数あるホラーの中でも根強い人気をもつジャンルです。
このツイートでは、因習ホラーではお馴染みの「訳知りのご老体」ではなく「飄々とした壮年の謎の男」に祠に粗相をしたことを咎め(?)られたい…ということでしたが、まあわかる。
その正体はおそらく流しの霊媒師だろうとか、数十年ぶりの帰省でたまたま居合わせた分家筋の男性…とか想像力が膨らみますね。

この祠ミームが流行した根底には、共通認識となる「因習村のお約束」が存在します。
ホラーが好きでもそうじゃなくても「わかるわぁ~」となってしまう「因習ホラーあるある」を募集してみたので、紹介します!
※世の中にあるホラー作品のネタバレ注意
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因習ホラーあるある
やたらと素行の悪い若者が登場する
神社や祠などの神聖な場所にタバコやごみをポイ捨てする若者たち。近所迷惑などを考えず真夜中に大声を喚き散らしながら肝試しをした結果、悲惨なことに….なんてのは割とありがちですよね。
素行が悪いとまではいかずとも性描写が多かったりギスギスしてたり「何か嫌な感じだなこいつら」と思わせる登場人物は、因習ホラーあるあるの存在です。

実は「素行の悪い若者」はホラーにおける舞台装置として、一定の役割を果たしているのです。
ホラーフィクションのなかで起こる事件というのは、得てして「残酷」で「理不尽」で「どうしようもできない」ことが多いです。
だからこそ素行の悪い若者を登場させて「まあこいつらなら巻き込まれてもしゃーない」と思わせるだけの納得感をもたらすように出来ているのだとか。
素行が悪いからと言って、巻き込まれても良いとは全く思えませんが…。
まあ「完全無欠な良い人」が巻き込まれるよりは、多少モヤモヤしない…のかな?
行きのバスで変な人に遭遇する
がない場合、因習村への移動は一日一本のバスのみになります。
ひょんなことから友達の地元に遊びに行くことになったあなたは、やけに古びたバスに乗って移動します。一日に一本しか運行していないにも関わらず、乗客は自分のグループの他に1人だけ。
- 黒ずくめで髪の長い切れ長な長身美女のお姉さん
- だらしない格好をして、無精ひげを生やした壮年の男性
- やたらと白い顔をした可愛らしい子ども …etc
なぜか印象に残るその人は同じ場所で降りるか、もしくは気付いたらいなくなっています。

敵なのか味方なのか…それすらも始まってみないとわからないのが「行きのバスで遭遇する変な人」の魅力ですが、あなたにとって重要な人物となることは確かです。何の話?
テレビもねぇ!ラジオもねぇ!舞台が信じられないほどに田舎
『TRICK』とかでもそうですが、今時こんな田舎あるのか!?と思わせるぐらいの田舎が舞台になりがちです。
(陸の孤島出身者としては、まああれぐらいの田舎は現代日本にも存在してるのはわかる)
まあそもそも因習村になる要件として「他の地域の文化が入ってこないぐらい陸の孤島」というのがあげられるので、まあ信じられないぐらい田舎じゃないと因習村にはなれませんね。何気にハードルが高い。
田舎あるあるのクソデカイオンとか、クソデカ駐車場がある何店舗か繋がった施設とか、まあないと思った方が良いです。だって人が来るなら因習残らないし…。

でも最近はそんなハードルも下がっているようで「まあちょっと田舎」でも因習ホラーの舞台として取り上げられるようになってきた気がします。
むしろ「ちょっと発展してるけど田舎」のほうが舞台としてはリアルで怖いかも
電柱が夕焼けの逆光で真っ黒になる時間帯に、異様に影の長いような気がする子どもらしき何かに、後ろから「そっち行っちゃだめ」とか声かけられるんだ…。
村の人はやたらと優しいが、変なルールが存在する
これぞ因習!
村の人たちは猫なで声でやたらと歓迎してくれますが、変なルールを提示してきがちです。「夜は出歩くな」とか「山には入るな」とか「あの蔵を覗くな」とか…。
実際田舎というのは都会の人間が思うよりも危険な場所がたくさんあるので、まあ素直に従うようにしましょう。命が惜しければ。
でもそれだと話が進まないので、みなさんはルールを破ってあちらに行かれますね。えぇ、因習なんて破ってナンボってやつですよ。だから素行の悪い若者が必要なんです!
そして因習を破らないように良い子にしていても、何かしらの力で因習を破らさせられます。もう本当に理不尽。これこそ人の道理が通じない、土着が絡む因習ホラーっぽくて大好き。

実は原因が怪異とかじゃない
実は怪異なんてものは因習村に存在せず、別のところに原因があった、というのも因習ホラーのあるあるです。
有名なところでは『ひぐらしのなく頃に』で、こちらは怪異が原因ではなく、その村に蔓延する風土病が原因であったと判明しています。
また、他にも「ヒトコワ」と言われる人間の狂気が一番怖いよね的なオチ。正体は地球外生命体だったよ的なSFオチもあるあるです。

「ある村では頻繁に死者が出る。それは村が呪われているからだ」とされているが、実はその村の土に生息していた虫が原因だった、なんてことは実際の日本でも数件起こっています。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」といわれるように、実は怪異でもなんでもないよ!という解明のされかたは因習ホラーだと割とありがちです。
因習だけが古い地域に残っている状況で『貞子』や『リング』のように恐怖の対象の存在がはっきりしない分、オチのバリエーションも豊富なのではないでしょうか。
できるだけコンテンツのなかだけで楽しもう!
因習ホラーをコンテンツとして楽しむだけなら特に問題はありませんが、実際曰くがあると言われる土地にはそこを管理している人もいますし、何かしら悲しい過去を抱えていることも多いです。
実際に肝試しとかホラースポット探索をするときは、その土地に住んでいる人や神様、歴史について理解と敬意をもって楽しむようにすることをおすすめします。(勝手に人の土地や建物に入るなんてもってのほか)
そうすれば何かしらピンチに陥ったとき、どこか古臭い着物を着た神出鬼没の可愛い女の子が「こっち!」と助けてくれるはずです。何の話?
…とまあいろいろ書きましたが、ホラーは基本的にコンテンツのなかだけで楽しむのが吉です。そんなあなたにおすすめなのがこちらの「ショートドラマホラー」
このARグラスのおじさん、なんか見覚えあるなあ
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