大幅な仕様変更や納期短縮で、ご自身が関わるプロジェクトが炎上した経験はありませんか?
デスマーチになって死ぬかと思った…
最近、私の夫の案件が炎上しかけて頑張って鎮火させてたなぁ
炎上プロジェクトに遭遇すると残業は増えるし、無理難題ばかりで疲弊してしまいます。
荒れているプロジェクトに配属になる場合は、何とかして鎮火させるしかありません。しかし、プロジェクトが炎上に至るまでには大きな原因があります。
今回は、「なぜ炎上案件になるのか」その原因について触れながら、エンジニア側でできる炎上対策をご紹介します。
どうやったら炎上プロジェクトに遭遇しにくくなるかも一緒にお伝えします!
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「炎上プロジェクト」とは?

そもそも炎上プロジェクト・炎上案件は、どういった定義がされているのでしょうか?エンジニアの体感含め、以下のような要素を含むプロジェクトが炎上案件とされています。
- 予算・納期などが当初の予定通りに開発が進まなくなった
- 円滑な業務遂行ができなくなり、残業だらけのデスマーチ状態
炎上プロジェクトの果てにあるのは、時折ニュースで見かける開発の請負契約解除と損害賠償請求。2024年に始まった日本通運とアクセンチュアの裁判が有名ですね。2025年2月には、NHKが日本IBMに対して開発中止に対する損害賠償請求の裁判を起こしました
もちろん過去にも、納期通りに進まないプロジェクトは存在していました。この状況を炎上と表現するようになったのは2013年ごろ。
当時有名なブロガーだった山本一郎氏が、ゲーム開発に使われているUnity開発者向けのイベントでこのように発言しています。
山本氏はまず、炎上の定義を解説した。炎上とは「現状のままでは完成しないし、品質もあがらず、仕切り直しをすることもできず、作業をすればするほど進捗が悪化していく状況」であるという。しばしば言われる「デスマーチ」は無理に無理を重ねて仕事をやっつけるという状況であり、少なくともそれによって作品は完成する。
山本一郎氏が語る「プロジェクト炎上のメカニズムと早期発見,行うべき処理の概論」。ゲーム開発はなぜ炎上するのか
ネット上の失言を「炎上発言」と表現していることに注目し、このように定義されました。2025年の今、プロジェクトの炎上という言葉はエンジニア界隈ではほぼ伝わるスラングとなっています。
炎上プロジェクトが発生する原因

さて、プロジェクトの炎上の原因はなんとなくイメージがつくのではないでしょうか?
上司がやらかすことが多いイメージ
まぁ、現場目線だとそうなるよねぇ
なぜプロジェクトが炎上してしまうか、具体的な原因を説明します。
スケジュールの見立てが甘い
1つ目はスケジュールの見積もりが甘かったから。原因の中で最もメジャーな内容です。開発においてトラブルは起こって当たり前です。
何のトラブルも発生することなくスムーズに進むと想定してスケジューリングすると、予期せぬ遅延が起こりえます。
スケジュールに余裕がないから、トラブルが発生すると残業・休日出勤でカバーするしかなくなる…なんてこともあり得ます。
上流工程で時間がかかりすぎて、開発実務に時間が割けないこともあります
人工の見積もりが甘い
2つ目は人員の見積もりが甘かったから。リソース不足はスケジュール遅延の原因だけでなく、品質担保の面でも悪影響があります。
もしプロジェクトに参画する人員が、現場の認識とずれがある状態で開発が進むと、「予定から遅れているのに人が足りない」という状況が引き起こされてしまいます。
この2つは総じて要件定義が甘いといえるでしょう。
要件定義が甘くて起きたトラブルや要件定義の重要性は【結局、「要件定義」とは?経験が浅い若手向けにわかりやすく解説】の記事にまとめているので、要件定義の重要性を理解しきれていない方はご覧ください!
スキルの見立てが甘い
3つ目はエンジニアのスキル不足です。
エンジニアのスキルを正しく把握し、持っているスキルに合わせて開発業務を割り当てるのが本来の姿。この見立てを誤ると、エンジニア本人のスキルが足りず、思ったスケジュールで進められない状況になります。
開発実務に取り組みながら、スキル向上を進めるのは至難の業ですしね
タスクの見立てが甘い
4つ目はタスクの見立てが甘いから。本来であれば全てのタスクを洗い出して、何をいつまでにどうするか把握して作業すべきです。しかし、タスクの洗い出しが甘いと…
え、これもしなきゃ
この機能改修しないと先に進めないじゃん
どうなってるの~~~~???
となり、プロジェクトが炎上します。
進捗管理が十分でなかった
5つ目は進捗管理が甘かったから。タスクの洗い出しが終わったからとそのままにしていて、進捗の遅延に気付けなかったら意味がありません。
どこで遅延しそうか把握して先回りすることが必要なのですが、先回りができなかったら炎上に繋がります。
「進捗ダメです」をすぐにいえる環境が大切かも!
顧客とのコミュニケーション不足
6つ目はコミュニケーション不足です。顧客要望が開発途中で変わるだけでなく、どのくらいの仕上がりを期待しているか調整できていないと、あとから要望が増えて炎上することも。
いや、このスペックはダメって言ったじゃん!
言ってないよ~!何とかなるんだからやってよ~
( ^ω^)…
あるある過ぎる
こうなると顧客要望を満たすために開発遅延と要件定義の変更が行われて、大炎上することもあり得ます。
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エンジニアができる炎上防止策

プロジェクトが炎上すると鎮火一択ですが、炎上しかけている案件なら、なんとか燃えないように開発完了できる未来があります。
エンジニア側でできることをいくつか紹介するので、「今いる案件がやばい」という方がいれば参考にしてくださいね。
タスクを見直す
1つ目はタスクの見直しです。同僚の作業量が明らかに多い、自分だけ開発タスクが多いと感じたらPMにこう相談してみましょう。
僕と××さんのタスクが過剰で進捗に影響が出そうです。再度タスクを洗い出して割り振りしなおしたいですが、問題ないでしょうか?
開発途中に追加でタスクが発生することもありますが、その追加タスクをどう割り振るかが重要。決して無理に引き受けず、全体のバランスを見て割り振りの見直しを提案してみましょう。
タスクにかける時間にバッファをつけることも忘れずに
スケジュールを見直す
2つ目はスケジュールの見直しです。あまりにゆとりのないスケジュールが組まれていると、炎上の火種になります。PMにこのように相談しましょう。
スケジュールの遅延が発生しそうです。顧客と相談の上スケジュールを見直したいですが、お時間いただけそうでしょうか?
スケジュール管理で重要なのが、いざ遅延したときの対応策を決めておくこと。今いる現場で決まっていないなら、PMと話し合って報告方法を決めておくと安心です。
この2つに関しては、ヤバいときに気軽に相談できる環境であることも大切。口頭でなくても、チャットコミュニケーションを活用しても良いかも
スキルマップを作って共有する
3つ目はスキルマップの作成と共有です。
スキルマップとは社員の業務に必要なスキルを一覧化したもの。誰がどのジャンルを得意としているか、ぱっと見で判断できるので、プロジェクトへのアサイン時に便利です。
まずは手始めに自分のスキルを棚卸して、言語と経験年数を書き出してみましょう。
ただし、スキルマップは全社員で導入して都度更新できて初めて機能するもの。導入できるかどうか話し合う必要があるのでハードルが高そう
今にも炎上しそうなら早めに”火消し”をする
もし今現在アサイン中の案件がくすぶっていて、今にも炎上しそうという場合は「火消し」に取り組まなければいけません。やるべきことは以下の3つ。
- 要件定義書や進捗など、現状を把握しなおす
- 原因を突き止め、火消し要員を選定する
- スキルを再度見直して、タスクを振りなおしてスケジュールを再調整する
誰かの残業時間が極端に増えている、連携不足で問題が発生しているのに要件定義書の見直しがされていない…。
炎上しかけていると何かしらの予兆が出ています。この段階で早めに手を打てば、メンバーみな平和な気持ちで開発に取り組めます。
炎上プロジェクトがないSESなんてあるの?

ここまで、炎上プロジェクトに遭遇したとき、遭遇しそうなときの対策について話してきました。
しかし、極論を言ってしまえば炎上プロジェクトが発生しなさそうな、エンジニア系職種に転職するのが一番かもしれません。
SESではなく、社内SEのように自分で自由に納期管理できるような仕事とかですね
自由!?エンジニアの自由な働き方なら当社で実現しましょうよ!
どうしたんですか?このオウンドメディアを運営するリベロエンジニアの社長・金子さん?
リベロエンジニアはただのSES企業ではなく、総合デジタル企業として開発以外の事業も展開しています。最近では、エンジニア向けの5分間面談ツール・ENCOUNTをリリースしました

あとエンタメ事業も始めました
じゃあ、今までのエンジニア経験を別の形で活かす場面もあるってことですか?
そう!エンジニアとして受託開発や客先常駐を続けるのが正解ではありません。エンジニアとしてのキャリアをあらゆる形で活用しながら、自分の求める働き方を叶える。それがリベロエンジニアが理想とするエンジニア像です
さいごに
プロジェクトの炎上は、要件定義など前準備不足で発生することがほとんど。開発実務を担うエンジニア目線でできることは、気になることがあればPMに聞くことです。
]PMと円滑なコミュニケーションが取れない場合は、開発工程以外に問題があるので別アプローチから解決が必要です。
そんな暇あるか!炎上しない職場に行ってやる!
炎上プロジェクト続きで疲れたなら転職も一つの手かもしれません。
どのような転職の軸を持てば良いか、ぶっちゃけこのままエンジニアを続けて良いのか悩んでいる方!この記事で登場した金子社長はじめ、リベロエンジニアの社員に直接相談してみませんか?
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