スマートグラスとは?企業が活用できることやおすすめモデルを解説!
2024.11.28
スマートグラスとは、頭部に装着できるメガネ型のウェアラブル端末です。ハンズフリーでの通話やレンズ部分をモニター代わりにしての動画共有など、多彩な機能が搭載されているため、多様な分野のビジネス現場での活用が進んでいます。
しかし、スマートグラスの活用によって得られる具体的な効果や、導入方法が分からない方も多いでしょう。本記事では、ビジネス現場で活用できるスマートグラスの機能や、企業が得られる効果を解説します。
スマートグラス導入の成功事例や、おすすめのモデルも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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スマートグラスとは?
スマートグラスは、頭部に装着できるメガネ型のウェアラブル端末です。ウェアラブル端末とは、手首や腕、頭などの身体の一部に装着して使用する電子機器の総称のことです。
レンズ部分がモニター代わりとなり、画像や動画などを装着者の視界に重ねて表示できます。ハンズフリーで使用でき、作業している手を止めずに動画や画像を閲覧できるため、次世代の端末として注目されています。ビジネスの現場で活用すれば、企業はさまざまな効果を得られると注目されています。
例えば、2013年にGoogle社が発売した「Google Glass」は、世界中で大きな話題となりました。2024年11月にはApple社がスマートグラス参入検討を公表し、各メーカーからも個人利用向けの製品が発売されています。メガネとほぼ変わらない見た目・着用感で使用できるものや、長時間使用に耐えられる軽量のモデルも次々と開発されています。
幅広い現場で活用が進んでいる
スマートグラスは幅広いビジネス現場での活用が進んでおり、導入すれば競合との差別化に繫がる可能性があります。特に製造業や物流業、医療の現場での利用が進んでおり、業務で使われるものは「産業用スマートグラス」とも呼ばれています。
ビジネス現場でスマートグラスを活用すると得られる効果は、下記の通りです。
- 生産性向上
- 業務効率化
- 教育の効率化
- 安全性の向上 など
また、スマートグラスには下記のようなさまざまなタイプがあり、使用する現場の状況や目的に応じて使い分けられます。
- 両目用
- 片目用
- ヘルメット装着型
- 防水・防塵タイプ
- 防護メガネとの併用タイプ など
以上の特性から、スマートグラスはDX化に貢献する次世代型ウェアラブル端末として注目されています。スマートグラスを取り入れる際は、DX化にも理解を深めておくと良いでしょう。DX化の意味や進め方、導入の事例などを下記の記事で分かりやすく解説しているので、参考にしてみてください。
ARグラスとの違い
「ARグラス」は、スマートグラスと同様の次世代型ウェアラブル端末です。
スマートグラスと同義で使われている言葉ではあるものの、ARグラスには「Augmented Reality(拡張現実)」機能が搭載されている点が特徴です。
ARとは、現実と連動して仮想空間を表示できる機能のことで、ビジネス現場では下記のような活用方法があります。
- 建築業界:更地に建築イメージを表示させ、商談や設計に活用
- 化粧品業界:ARで表示させた自分の顔に商品を試せるようにし、オンライン購入を促進
- 医療:複雑な手術や処置手順のトレーニング など
ビジネスや業務目的だけでなく、ゲームやオンライン上でのスポーツ体験など、エンターテイメントの世界でも活用が進んでいます。
また、ARグラスはトラッキング性能が高い点も特徴です。トラッキング性能とは、装着者の動作や目線を追跡する機能のことで、動きに合わせて仮想空間を表示できます。
スマートグラスのなかにはAR機能がないものもあるため、導入する際はAR機能が必要かを事前に検討しましょう。
スマートグラスの機能6つ
スマートグラスの機能を知ることで、どの業務を効率化できるかが分かり、導入の要不要を判断しやすくなるでしょう。ビジネス現場で活用できるスマートグラスの主な機能は、下記6つです。
- 画像・音声・動画の閲覧や視聴
- 画像・音声・動画の撮影や保存
- 画面共有やミラーリング
- ハンズフリーでの遠隔通話
- 同時自動通訳
- スマホアプリとの連携機能
ここでは、それぞれの機能について解説します。
①画像・音声・動画の閲覧や視聴
スマートグラスはレンズ部分にディスプレイが搭載されているため、モニター代わりに使用できます。パソコンやスマホが手元になくても画像や音声、動画などのコンテンツを視聴でき、企業で使用すれば業務効率化に大きく貢献するでしょう。
例えば、製造業や物流業ではマニュアルや作業指示書の共有・閲覧に最適です。パソコンや紙資料を持ち込めなかった現場でもマニュアルを確認できるようになり、作業員の生産性向上に貢献するでしょう。資料確認のたびに、手を止めなくても良い点もメリットの一つです。
なお、スマートグラスのレンズ部分には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイが使われています。有機ELディスプレイは液晶ディスプレイと比較すると高価格ではあるものの、画質が良くレンズ部分が薄い特徴があるため下記のメリットが得られます。
- 細かい文字の多いマニュアルや動画でもストレスなく閲覧できる
- レンズの軽量化により装着時の負担が軽減され、長時間使用しても疲れにくい
文字が多い資料や動画マニュアルを閲覧したい場合は、有機ELディスプレイが搭載されているスマートグラスを選ぶと良いでしょう。
②画像・音声・動画の撮影や保存
スマートグラスは画像や音声、動画の撮影も可能です。装着者が見ている情報を撮影できるため、建設業や製造業などの作業現場で活用すると、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。
また、特定の単語を話すだけで撮影できるスマートグラスなら、両手がふさがっている状況でも画像や動画を撮影できます。
リベロエンジニアでは、建設業向けにスマートグラスと連携したアプリを開発支援しました。本アプリでは、作業員がスマートグラスで撮影した工事現場の写真を、専用のクラウドに転送できる機能の搭載に成功しています。
クラウドとの連携機能により、現場写真の撮影からクラウドへの転送および保存、工事台帳の作成までの一連のフローが大幅に簡略化されました。
③画面共有やミラーリング
スマートグラスには画面共有やミラーリング機能が搭載されており、見ている情報を共有したり、パソコンやスマホに表示されている画像を装着者に見せたりできます。
画面共有やミラーリング機能を活用すれば、現場からの作業報告や、遠隔地にある司令室からリモートで指示できます。そのため、複数の現場を1カ所の司令室で管理することも可能です。
④ハンズフリーでの遠隔通話
スマートグラスはハンズフリーで通話できます。音声指示で通話を始められるため、手袋を外したりポケットからスマホを取り出したりする必要がありません。作業中に一切手を止めずに連絡が取れるのは、現場作業にとって大きなメリットでしょう。
また、ハンズフリーでの通話は作業中の注意力分散を防止する効果もあるため、作業員の安全管理にも役立ちます。
⑤同時自動通訳
同時通訳機能が搭載されているスマートグラスを活用すれば、外国人労働者が増えていたり、外国人とのやり取りが多かったりする企業でも、スムーズにコミュニケーションが取れます。
同時通訳機能は話した内容を即座に翻訳し、ディスプレイに表示するため通訳アプリと比較して翻訳にかかるタイムロスが少なく、多様な言語にも対応できます。さらに、専用アプリを独自開発すれば、業界専門用語の翻訳も可能です。
現場作業以外にも、海外からの技術提供や国際会議での活用も進められており、通訳を配置する必要がないため人件費も削減できます。
リベロエンジニアが開発に携わった建設業向けのスマートグラスの専用アプリでは、日常会話はもちろん、業界専門用語の通訳も可能です。専門用語の多さから同時通訳を諦めていた方も、翻訳機能が充実したスマートグラスであれば、スムーズに活用できるでしょう。
⑥アプリとの連携機能
ほとんどのスマートグラスは、アプリとの連携により画像の共有や各種操作を実現しています。専用アプリが元々インストールされている場合は、どのような機能があるかを事前に確認しましょう。
なお、スマートグラスをビジネスで活用する際は、自社専用のアプリを開発するのもおすすめです。自社専用のアプリを開発すれば、用途や導入目的、現場の実情に沿った機能を持たせられます。
使いたい機能に合わせて開発することで、柔軟な価格設定が可能になる点も、自社用アプリのメリットです。
リベロエンジニアではスマートグラスと連携したアプリも開発しており、過去には下記の機能を搭載したアプリの開発実績があります。
- 同時自動通訳機能
- 遠隔地連携機能
- 画像・音声・動画保存機能
- クラウド連携機能
- ドライブレコーダー機能
- 在庫管理機能
- 業務マニュアル呼び出し機能
- スマホアプリ連携機能 など
搭載可能な機能のご紹介や簡単なお見積もりなど、柔軟な対応が可能です。スマートグラスのアプリ開発をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
スマートグラスで企業ができること6選
企業がスマートグラスを活用すると、可能になることが多くあります。下記6つのポイントを解説しますので、導入前に詳細を把握しておきましょう。
- 遠隔での作業指示
- 教育コストの削減
- 作業効率化や標準化
- 技術伝承
- 迅速な情報共有
- 遠隔地の視察や監査
なお、上記の項目は全て、企業の競争力強化に直結します。ライバル企業と差をつけるためにも、自社が取り入れられそうなポイントや、特に課題になっている箇所を思い浮かべながら読んでみてください。
①遠隔での作業指示
スマートグラスを導入すると、遠隔地からリモートで作業指示を出せます。遠隔地からの指示は、今でもスマホやパソコンで行われているものの「通話中に手がふさがってしまう」「音声での連絡しかできない」などの課題がありました。
スマートグラスは、レンズ部分をモニター代わりにしたマニュアルの表示に加えて、完全ハンズフリー通話が可能です。装着者の視界の共有も容易なため、遠隔地からの指示出しが簡単にできます。製造業の場合、複数の製造拠点に1カ所の司令室から指示が出せるようになり、指示役を担える専門性の高い人材の配置に悩まなくなるでしょう。
②教育コストの削減
製造業や医療など、専門性の高い技術が求められる現場では、AR機能を活用した仮想トレーニングが有効です。スマートグラスにテキストや模擬動画を表示させながらのトレーニングも可能なため、安全かつスムーズに実技教育を進められるでしょう。
また、専門性の高い技術が求められる現場では「熟練技術を指導できる人材が少ない」「業務との兼ね合いから全国各地への移動が難しい」などの課題がありました。スマートグラスを活用すれば、場所の制約を受けずに遠隔地から教育を受けられるため、技術伝承に関連する課題を解決できるうえに、社内に貴重なスキルを残せるでしょう。
③作業効率化や標準化
スマートグラスは作業効率化や標準化にも役立ちます。例えば、スマートグラスにマニュアルや指示書を表示させれば、経験が浅い社員でもスムーズかつ正確に作業を進めることが可能です。都度マニュアルを確認できるため、作業員によって手順にばらつきが生じている作業の標準化にも貢献します。
また、危険を伴う作業現場ではパソコンや紙資料を持ち込めず「マニュアルや製図を確認しづらい」といった課題がありました。防塵機能や耐水機能を搭載しているスマートグラスなら、過酷な現場でもトラブルなく使用でき、状況にかかわらず必要な情報を確認しやすくなるため作業効率化に繋がります。
なお、製造業では製造作業や検査業務の効率化を目的として、スマートグラスの導入が進められています。画像や動画を簡単に撮影できるため、保守点検時に不具合を発見した際の記録にも利用可能です。
物流業でも導入が進んでおり、スマートグラスに荷物の位置情報を表示してピッキング作業を効率化したり、スキャナ機能を用いて伝票記入作業を簡略化したりと、各種工程の効率化に貢献しています。
④技術伝承
作業員の高齢化が進み、熟練技術の喪失が課題となっている場合にも、スマートグラスの導入は効果的です。熟練者の作業風景や手元の様子を動画で記録し、スマートグラス上で共有することで、高度な技術が求められる作業をトレーニングできます。
文章ではマニュアル化しにくい作業も動画で記録すれば、やり方をわかりやすく残せるため、貴重な技術の喪失を防げます。熟練者の人数が限られている場合でも、同時に多くの作業員を教育できる点もメリットです。
⑤迅速な情報共有
スマートグラスを活用すると情報共有スピードが飛躍的に向上するため、救急医療のような緊急性の高い現場での活用が進められています。救急隊員がスマートグラスを装着し、患者の容態やバイタルを即座に搬送先の病院に共有すれば、重症患者の救命率が上昇するでしょう。
なお、救急現場でのスマートグラス導入は、2022年から試験的に進められています。
⑥遠隔地の視察や監査
遠隔地の視察や監査を、スマートグラス経由で実施する試みも進んでいます。オフィスにいながら国内外各地の視察・監査が可能になり、出張にかかるコストや移動時間を削減できます。
視察先が海外の場合、よりスマートグラス導入の効果を感じやすくなるでしょう。出張費用の削減はもちろん、感染症や地政学的な渡航リスクがある場合でも、プロジェクトの進行に支障をきたしません。今後海外進出を進めたい企業にも、スマートグラスの活用はおすすめです。
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スマートグラスの選び方3選
スマートグラスには、さまざまな機能・スペックがあります。費用対効果の高い製品を導入するためにも、適切な選び方を把握しておきましょう。
ここでは、下記3つのスマートグラスの選び方を解説します。
- 用途に合った機能が搭載されているか
- 対応OSやアプリは適切か
- 長時間使用に耐えられるか
①用途に合った機能が搭載されているか
スマートグラスを導入する際は、自社の用途にあった機能が搭載されているかを確認しましょう。
必要な機能が搭載されておらず、スペック不足のスマートグラスは当然選ぶべきではありません。一方、機能が豊富かつ高スペックになるほどスマートグラスの価格が上がるため、性能が高すぎるモデルは複数台導入や追加購入が難しくなる可能性があります。
下記の表に、用途・目的別に備えておきたい機能をまとめましたので、参考にしてみてください。
用途・目的 | 推奨機能 |
動画マニュアルや細かい作業手順書を表示したい | ・高解像度ディスプレイ ・有機ELディスプレイ |
実技トレーニングに利用したい | AR機能 |
粉塵・湿潤環境での作業に利用したい | ・防塵機能 ・防水機能 |
危険作業を伴う現場で利用したい | ・防護メガネと兼用可能 ・ヘルメットに装着可能 |
②対応OSやアプリは適切か
スマートグラスに搭載されているOSや連携アプリが、適切かどうか事前に確認しましょう。スマートグラスには、AndroidOSやiOS、WindowsOSなどが搭載されており、自社のパソコンやスマホなどの端末に合うものを選ぶ必要があります。
また、多くのスマートグラスには連携できる専用アプリがあります。アプリの機能や性能も確認しておきましょう。
リベロエンジニアでは、顧客企業の業務実態に沿ったスマートグラスのアプリ開発を行っています。今後販売される製品に関しても、発売され次第順次対応を進めていきますので、スマートグラスアプリの自社開発に興味のある方はぜひご相談ください。
③長時間使用に耐えられるか
スマートグラスを導入する際は、長時間使用に耐えられるかも慎重に判断しましょう。
業務での使用は長時間になることが多いため、重いスマートグラスや、目が疲れやすいタイプは選ぶべきではありません。視力が悪い社員も使用できるよう、メガネの上からの装着が可能かや視度調整機能があるかどうかも事前に確認しましょう。
また、下記のような課題があると使用するデメリットが上回ってしまい、現場に定着させるのが難しくなるため、充電時間やポータブル性も考慮する必要があります。
- 使用できる時間が短い
- バッテリーが大きすぎる
- 配線が複雑すぎる など
おすすめはVuzix社のM400スマートグラス!
業務目的でスマートグラスを利用する際は、Vuzix社の「M400 スマートグラス」がおすすめです。他にも高性能なスマートグラスは開発されているものの、オーバースペックになることが多く、コストパフォーマンスを考慮すると業務目的ではM400が適しているでしょう。※2024年11月現在
M400スマートグラスは、下記のスペック・機能を持っており、ビジネス現場での使用に耐えられます。
- Android OSを搭載
- スマホやパソコンに繫がなくても単独動作が可能
- 1,280万画素オートフォーカスカメラを搭載しており高画質
- トリプルノイズキャンセリングマイク・スピーカーを搭載し、作業音が大きい現場でもスムーズに利用可能
- 鮮明で見やすい有機ELディスプレイを搭載
- タッチパッド操作や音声操作、ボタン操作にも対応しており、手袋をつけたまま操作可能
- スマホとBluetooth接続やミラーリングが可能な無料アプリあり
- 業務用アプリの利用や自社専用アプリの開発も可能
- 選べるバッテリー容量(3タイプ)
- オプション追加でヘルメット装着可能
- ISO クラス2認証を取得済みの防水防塵機能
- AR機能にも耐えうるスムーズな動作(Qualcomm Snapdragon XR1プロセッサを搭載)
リベロエンジニアでは、M400モデルの販売代理店ライセンスを取得しています。アプリ開発からスマートグラス購入までを一括してご依頼いただけるため、導入工数を抑えたい方に最適です。もちろん、アプリ開発のみのご依頼も喜んで承ります。
なお、下記はリベロエンジニアのスマートグラスアプリ導入実績(一部)です。導入やアプリ開発のヒントとして活用してみてください。
- 建築業向けのスマートグラスアプリをリード開発。同時自動通訳機能、 遠隔地連携機能、画像・音声・動画保存機能、 スマホアプリ連携機能などを搭載
- 大手住宅設備メーカーの倉庫内作業効率化を目的としたスマートグラス試験導入に、アプリ開発会社として参画
【ビジネス現場】スマートグラスの活用事例3選
スマートグラスをどのようにビジネスの現場で活用しているのか把握しておくと、自社でどう使うかイメージしやすくなるでしょう。
ここでは、下記3つの活用事例を紹介します。
- フジテック株式会社|M400モデルを導入し遠隔監査と技術継承に成功
- 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社|作業効率化と現場作業員の安全確保の両立に成功
- DHL|倉庫内作業を効率化し、作業員のモチベーションも向上
①フジテック株式会社|M400モデルを導入し遠隔監査と技術継承に成功
出典:フジテック株式会社
エレベーターやエスカレーター、動く歩道のような都市型移動装置の開発や設置、保守点検を手がけているフジテック株式会社では、Vuzix社のM400スマートグラスを導入しています。
最適なスマートグラスに出会うまでに7年の歳月がかかったものの、M400モデルの導入によって各種装置の遠隔監査や熟練技術の継承を実現しました。
フジテック株式会社では、M400スマートグラスの下記を評価して導入しています。
- 各種配線などをまとめてケースに収められ、持ち運びの負担がない
- 防塵・衝撃耐性に優れている
- Web会議ツールを活用して遠隔地からの作業指示が可能
- 作業者の手元が見やすい
- 暗い場所でもクリアな映像を配信できる
- 物理ボタンがあるため手袋をしたままの操作が可能
- ノイズキャンセリング機能に優れており、工事音が鳴る場所でも通話を聞き取りやすい など
監査場所が点在している地域では、移動だけで半日かかることもあり、スマートグラスの活用により移動時間の削減を実現しました。
また、同社では安全管理の一環として熟練者による監査活動を実施しており、M400の導入に伴い遠隔監査が可能になりました。熟練者はスマートグラス越しに作業者の手元を確認し、危険性が伴う作業癖を指摘できるため、指導機会が増えたほか社員の意識向上にも繋がっています。
なお、同社ではスマートグラスが砂まみれになるような過酷な現場が多いものの、M400は故障やトラブルなく使用できています。
②中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社|作業効率化と現場作業員の安全確保の両立に成功
中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社は、NEXCO中日本グループに所属しており、高速道路の保守点検事業を行っています。高速道路上の作業現場にスマートグラスを導入したところ、コミュニケーション効率の改善や作業員の安全管理向上の効果が得られました。
従来、高速道路上での作業中にオフィスと連絡を取る際は、無線や電話を利用しており「通話のたびに作業の手が止まる」「口頭での説明に限界がある」などの課題がありました。
スマートグラス導入後は、オフィスと現場で同時に同じ映像を見られるようになり、意思疎通にかかるコストや手間が削減されています。スマートグラスは視界を遮らないため、安全性の確保にも役立っています。
さらに、現場同士の進捗確認や連携にも役立っており、業務改善効果が得られています。
③DHL|倉庫内作業を効率化し、作業員のモチベーションも向上
出典:DHL
ドイツに拠点を置く国際物流会社のDHLでは、世界に先駆けて2017年にスマートグラスを試験導入しています。同社ではAR機能に対応したスマートグラスを活用し、倉庫内のピッキング作業を効率化しました。
AR機能を活用した倉庫内作業では、作業員は指示書を手に持つ必要がありません。スマートグラスをモニター代わりにして表示される作業指示や、商品保管場所を指標にしてピッキング作業を進められるため、実証実験において「平均15%以上」生産性が向上しました。
作業の快適性向上や、最先端デバイスを活用していることによる、作業員のモチベーションアップにも貢献しています。DHLはスマートグラスの導入により顧客満足度も向上させられるとし、AR技術のさらなる応用も視野に入れています。
スマートグラスを活用して生産性を向上させよう!
スマートグラスは生産性向上や業務効率化を叶える次世代型ウェアラブル端末として、産業界から注目されています。活用に至っている企業は少ない傾向にあるため、スマートグラスを業務に取り入れれば競合他社に大きく差をつけられるでしょう。
リベロエンジニアでは、業界に先駆けてスマートグラスの自社専用アプリ開発を行っています。Vuzix社のM400モデルの販売代理店であるため、アプリ開発からスマートグラス納品まで、一貫して対応が可能です。「スマートグラスでこんなことはできる?」といった、些細な疑問でもぜひお気軽にお問い合わせください。
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【この記事の監修者】
株式会社リベロエンジニア
代表取締役(CEO):金子 周平
元エンジニアとして「エンジニアをもっと自由に。」を掲げ、エンジニアが自由かつ公平に働ける環境を目指し2014年に創業。
高還元SESのリードカンパニーとしてIT派遣の新たなスタンダードを作る。現在はデジタルイノベーション企業として、スマートグラスのアプリ開発をはじめ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の支援に注力している。