エンジニアに、なぜ「英語力」が必要か?AI時代でもトップエンジニアが言語を武器にする理由
2026.01.09
「エンジニアに英語を使うメリットがある?」
この問いに対し、「必要だけど、翻訳ツールがあるので以前ほど必要としないのでは?」「ある程度の読み書きができれば十分」と考える人は少なくないでしょう。
しかし、最前線で活躍し続けるエンジニアたちの視点は、全く異なる場所にあります。
そこで、「活躍し続けられるエンジニア」のエピソードを交え、AI時代の今こそエンジニアが英語を身につけるべき真の理由を深掘りします。
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トップエンジニアの最強スキルは「英語力」?
エンジニアとしてキャリアを積んでいくなかで、誰もが一度は「自分には何が足りないのか」「どの技術を学び続ければ一生食いっぱぐれないのか」と悩む時期があるでしょう。
リベロエンジニアの代表・金子周平が、自身のキャリアの中で出会ったという、「本当にすごい」と感じさせたトップエンジニアがいました。それは、最新のフレームワークや深いアルゴリズムの知識ではなく、「英語などの語学を使える人」だったと言います。
その理由を探っていくと、エンジニアという職種の「本質」が見えてきたのです。
正解のない世界を切り開くには英語が武器になる

なぜ、エンジニアリングの知識や技術力そのものではなく「言語」が最強のスキルになるのか。それは、トップエンジニアが戦っているフィールドに理由がありました。
「トップに立つエンジニアほど、誰かが用意したドキュメントをなぞるだけでは終わりません。『正解がまだ存在しない世界』へ挑み、未知のバグや未踏の技術スタックを切り拓いていく必要があります。そんなとき、彼らが何をするか。『世界中のあらゆるソースを当たり、ヒントを集めにいく』のです」(金子)
たとえるなら、GitHubでのコアな議論、海外のエンジニアが投げた未解決のイシュー、そして最先端の研究論文などです。じつはこれらは、日本語に訳された情報としてまだ存在していないことも多いのです。
「こういった最先端の情報にアクセスする際、日本語というフィルターを通していては、情報は劣化し、スピードも落ちます。彼らにとって英語力や中国語力は、暗闇の中でライトを照らすような、まさに『突破するための武器』だったのです」(同)
英語が自由に操れると、情報量は「数倍」に跳ね上がる
「英語ができる」ということは、単にコミュニケーションができる以上のメリットをエンジニアにもたらします。それは圧倒的な「情報へのアクセス権」です。
では、なぜ言語は英語なのでしょうか。金子は、この話を「世界の人口」ではなく「エンジニアの多い国」を基準に考えるべきだと言います。
【国別のエンジニア数ランキング(主要国)】
| 1位 インド | 493.2万人 |
| 2位 アメリカ | 454.1万人 |
| 3位 中国 | 350.7万人 |
| 4位 日本 | 144.0万人 |
「注目すべきは、1位のインドが英語圏であることです。 つまり、『英語が使える』ということは、世界で最も層が厚いエンジニアコミュニティと、その膨大な知見に直接アクセスできるということに他なりません」(金子)
想像してみてください。
日本語だけで検索しているエンジニアと、英語を使ってインドやアメリカの知見を吸い上げるエンジニア。両者の間に、どれほどの「解決までのスピード差」が生まれるかは明白ではないでしょうか? 英語ができるだけで、答えに辿り着ける確率は数倍、数十倍へと跳ね上がるという根拠がここにあるのです。
プログラミングの基盤は「英語」であるという事実

とはいえ、エンジニアが英語を学ぶべき理由は、情報収集だけではありません。私たちが日々向き合っているコードそのものが、英語を基盤に設計されているからです。
予約語とロジックの親和性
if, while, catch, throw, subscribe…。プログラミング言語の予約語やメソッド名は、英語の動詞や接続詞そのものです。英語の感覚が身についていると、コードが「単なる記号の羅列」ではなく「意味のある文章」として頭に入ってくるようになります。
エラーメッセージこそ「宝の山」
多くの若手エンジニアを悩ませるエラーメッセージ。これも英語です。英語に抵抗がないエンジニアは、エラー文を読んだ瞬間に「何が起きているか」を直感的に理解できます。翻訳にかける数秒のロスを削ぎ落とすことが、開発リズムの維持に繋がるのです。
エンジニアが英語力を身に着けて、手に入れられる3つのメリット
英語という武器を手に入れたエンジニアには、以下のような具体的メリットがもたらされます。
エンジニアとしての市場価値の向上
国内案件だけでなく、海外拠点のプロジェクトや外資系企業を選択肢に入れられるようになります。英語+技術力があるだけで、希少性は飛躍的に高まることは間違いありません。
最新技術の「一次情報」へのキャッチアップ
AI(OpenAIやAnthropicなど)の最新アップデートは、先に英語で発表されるもの。日本語の記事が出る頃には、英語圏のエンジニアはすでにその技術を使いこなしています。誰よりも早く情報を手に入れるのは英語が理解できる技術者なのです。
自己解決能力の爆発的向上
エンジニアにとって最大のタイムロスは「原因不明のバグにハマること」です。英語がわかれば、世界最大のQ&Aサイトなどに蓄積された、世界中の天才エンジニアたちが残した膨大な解決ログを、自らの知識として活用できるようになります。
AI時代、翻訳機能があれば英語学習は本当に不要?AIに頼る大きなリスク3つ

「AIなどの進化があれば、英語を勉強する必要はないのでは?」。昨今のスピードの速さを見ると、思わずそう感じてしまうものです。確かに、翻訳技術は劇的に向上しましたし、便利なツールもたくさん生まれています。
しかし結論は、「それでも英語は使えるようになるべき」です。そこにはAIならではのリスクが潜んでいるからです。
AIは誤訳することも多い
AIは文脈を読み違えることが多々あります。誤訳されることも多く、その間違いに気づけない(英語が理解できない)ことはエンジニアにとって致命的なリスクとなります。
技術者の思考が分断されてしまう
毎回わからない言語をコピー&ペーストして翻訳を待つという工程は、思考のフロー(集中状態)を寸断してしまいます。
翻訳された「問い」では乏しい回答しか得られない
AIに質問する際も、自分自身の言葉(英語)でプロンプトを入力したほうが、より精度の高い最新の回答が得られる可能性が高いです。
つまり、自分が知りたいこと、その情報がしっかり正しいのかを判断するためには、やはり技術者自身が英語を理解していることは必須になります。
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エンジニアに求められる英語力のレベルは?

では、どれほどの英語力が必要なのでしょう? 今からリスキリングは大変だ…そう感じてしまうかもしれませんが、エンジニアに必要なのは、文学的な英語でも、完璧な発音ではありません。レベルに応じて必要な英語力を紹介します。
レベル1:技術文書を読める
英語で書かれた公式ドキュメントを見て「何が書いてあるか」が概ね理解できる英語力。TOEIC 600点〜700点程度が目安ですが、単語力よりも「技術用語の背景」を知っていることが強みになります。
レベル2:テキストで意思疎通ができる
チャットツールなどを補助的に使いながら、英語で意思疎通ができる。自分自身がどのように問えるか、返ってきた答えをどれだけ理解できるかがカギになります。
レベル3:口頭で議論ができる
完璧な文法でなくても、技術的な要件を平易な言葉を使い、コミュニケーションが取れる。口頭で使えることで、さらに仕事の幅が広がるでしょう。
自分自身がどのレベルを目指していきたいか、ぜひ指標にしてみてください。
エンジニアのための「挫折しない」英語学習法
新年も明けたことだし、「今年は英語を学ぶぞ!」と決意したものの、途中で挫折してしまうこともあるでしょう。そこで、具体的で効率的な3つの学習法を提案します。
「技術×英語」のハイブリッド学習
興味のない題材のテキストから取得するより、自分が好きな技術の海外動画や公式ドキュメントを教材にすることで、「好き」のおかげで理解が深まっていくでしょう。
「海外の友達」を作る、コミュニティに入る
英語を使わざるを得ないコミュニティに飛び込むのも手っ取り早いです。とはいえ、いきなりリアルな友人を作るのはハードルが高いです。最近はオンラインで世界中のエンジニアと繋がりやすいです。海外のコミュニティに入ってみるのもいいでしょう。
すきま時間を使い、アプリや本で学ぶ
評判のいい英語アプリ(Duolingoなど)を使い、移動時間や寝る前などのすきま時間に、単語などを少しずつ習得するのがおすすめです。また、体系的な文法を理解するにもぜひ本も活用してみましょう。
まとめ:エンジニアの「すごい」を世界で発揮するために

トップエンジニアたちは、英語という言語を「勉強の対象」ではなく、自分を進化させるための「シンプルな道具」として使い倒していました。
今はグローバルなやり取りが当たり前の時代。英語や中国語などの世界の人たちが多く使う言語は、もはや特定の人だけではなく、すべてのビジネスパーソン、とりわけエンジニアにとって不可欠なスキルになっています。
「英語を使えれば、世界が広がり、答えに辿り着ける確率が跳ね上がる」
この事実にワクワクできる人なら、あなたはきっと素晴らしいエンジニアになれるはずです。言語、技術、経験。これらを掛け合わせることで、「すごい」を形にしてみませんか?
リベロエンジニアでは、そんな「未知」を楽しみ、言語という壁をも武器に変えていける仲間を募集しています。
構成/リベロエンジニア編集部
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教えてくれた人
株式会社リベロエンジニア
代表取締役(CEO):金子 周平
元エンジニアとして「エンジニアをもっと自由に。」を掲げ、エンジニアが自由かつ公平に働ける環境を目指し2014年に創業。高還元SESのリードカンパニーとしてIT派遣の新たなスタンダードを作る。現在はデジタルイノベーション企業として、スマートグラスのアプリ開発をはじめ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の支援に注力している。Xのフォロワー数は2.4万人