chatGPTが話題になり始めてから多くの人が様々なことをchatGPTで試してきました。
その中でも筆者は脚本を書いているということもあり、気になっていたのがchatGPTの文章作成能力、そして脚本(シナリオ)が書けるのかどうか、ということです。
今回は恋愛ドラマのストーリーを考えてもらうことにしました。
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chatGPTに恋愛ドラマのプロットを書かせる
まずそもそも脚本が書けるのだろうか?という疑問を直接chatGPTに尋ねてみた。
ほう、さすが、やる気満々だ…
設定などの詳細を教えてください、ということだが、ぶっちゃけ設定やキャラクターを考える際にも自分で考えずにchatGPTに考えさせてしまうということもできる…
今回は恋愛ドラマを書いてもらいたいので、恋愛ドラマであること、適当に3話構成くらいにしてもらうことと、筆者の勝手な趣味により、SF要素を取り入れたいと考えた。
そしてキャラクターに関してはネット上のジェネレーターを利用した。
少し要素を足してみたが、おおよそジェネレーターが吐き出してくれたものをそのまま使用している。
主人公は女性で20代、明るく男っぽい言葉遣いで話す。内面に真っ黒な憎悪を抱えている人間であり、料理上手で家庭的であり、犬が好きで、悲観的な性格。
恋愛の相手となるキャラクターの男性は基本的には敬語や丁寧語で話し、語彙多めな言葉遣いで話す。辛いもの好きであり、ドSであり、絵を仕事にしていて、猫が好きで、ストイックな性格。
めんどくさいのでついでにキャラクターの名前も考えてもらった。
そうして導き出されたのがこちら。
【第一話:ミステリアスな出会い】
シーン 1: 星が明るく輝く夜、遠くに見える都会のネオンライトが舞台。
主人公、ハナ(女性、20代)は、大きな道路沿いの屋台でタコ焼きを作っている。一匹の犬が彼女の足元に寄ってきて、彼女は微笑みながらそれを撫でる。
突然、奇妙な銀色の光が空から降り注ぐ。全てが一瞬、止まるような感覚。そして、ハナの前に、一人の男が出現する。彼の名前はユウジ。
シーン 2: ユウジは穏やかに微笑み、ハナに絵を描きたいと申し出る。しかし、ハナは彼の奇妙な出現に戸惑い、拒否する。
【第二話:違和感と理解】
シーン 1: ハナはユウジとの出会いを頭から離せない。彼が描く絵に強く引きつけられ、彼のスタジオを訪れることにする。
シーン 2: スタジオで、ハナはユウジが描いた彼女の絵を見つけ、その美しさに感動する。また、ユウジの飼っている猫とも出会う。しかし、ハナとユウジの間にはまだ互いの性格への理解が足りない。
【最終話:運命の再会と告白】
シーン 1: ハナとユウジは、それぞれの違いを受け入れ、共感し合うようになる。ユウジはハナの料理の腕前に感動し、ハナはユウジの芸術に対する情熱に共感する。
シーン 2: ユウジが彼の正体を明かす。彼は未来から来たタイムトラベラーで、ハナを守るために送られたと告げる。ハナは彼の言葉を信じ、彼にキスをする。
シーン 3: 最後のシーンでは、ハナとユウジが共に未来へ旅立つことを決める。二人は手をつなぎ、星空の下で立つ。
これはあくまで大まかなプロットで、具体的なセリフや詳細なシーン描写は省略しています。ご希望がありましたら、更に詳細について書くことも可能です。
確かに大味だ。
だけど、タコ焼き屋だと…!?とchatGPTの想像力には驚かされた。
更に詳細を書いて、と頼むと、
了解しました。それでは、各エピソードのいくつかのシーンを更に詳細に書き下ろします。
【第一話:ミステリアスな出会い】
シーン 1:
夜の街、ネオンライトがぼんやりと明滅している。ハナはタコ焼きを焼きながら、通りすがりの一匹の犬に微笑む。「おいしいものでも食べて、元気出してね」と彼女は言う。その時、全てが静止し、謎の銀色の光が空から降り注ぐ。驚くハナの前に、あらわれた男性。彼の名前はユウジ。
シーン 2:
ユウジは温かい笑顔を浮かべ、「君の美しさに引きつけられてしまった。絵に描かせて欲しい」と頼む。ハナは彼の予期せぬ出現に戸惑い、冷たく「無理です」と答える。
【第二話:違和感と理解】
シーン 1:
ハナは、ユウジとの出会いから気分が晴れず、次の日も仕事に身が入らない。彼の絵を見たいという好奇心が湧き上がり、彼のスタジオに向かうことを決心する。
シーン 2:
スタジオでハナはユウジが描いた自分の肖像画を見つけ、その美しさに圧倒される。ユウジのスタジオにいる猫もハナの心を和ませる。しかし、彼らの間にはまだ違和感が残り、互いに理解するまでの時間が必要と感じる。
【最終話:運命の再会と告白】
シーン 1:
ハナとユウジは、日々を共にする中でお互いの違いを理解し始める。ユウジはハナの料理の才能に感嘆し、ハナはユウジの絵への情熱に共感する。
シーン 2:
ユウジはハナに真実を告げる。「実は僕、未来から来たんだ。君を守るために…」と。ハナは驚きつつも、ユウジの言葉を信じ、彼に向かってゆっくりとキスをする。
シーン 3:
ハナとユウジは、共に未来へと向かうことを決意する。ユウジの手を取ったハナ
は、「一緒に行こう」と固く告げる。そして、星空の下で、二人の新たな旅が始まる。
以上が各エピソードの詳細なシーン描写です。ドラマの雰囲気やキャラクターの感情描写を鮮明にするために、更に詳細なセリフを追加したい場合はお知らせください。
ストーリー的に安直な気もするが、プロットとしては十分なほどアイディアに溢れている…なにせここまで筆者は何もしていないのだ…
「恋愛ドラマで~SFで~(鼻ほじほじ)」
ということくらいしか考えていないのに、3話分のドラマの骨組みが出来てしまったのだ。
恐ろしい子…
更に詳細を書かせて話を膨らませていく
3話完結だとさすがにドラマに深みを持たせることが出来なそうなので、話やキャラクターをもう少し深掘りしたいな…
特にハナがユウジがタイムトラベラーだって信じるのが簡単すぎないか?と思ったのでサクッとchatGPTにこう言い放ってみた。
「ハナがユウジのことをタイムトラベラーだということを信じるに至ったエピソードを詳しく考えて」
了解しました。それでは、「ハナがユウジのことをタイムトラベラーだということを信じる」エピソードを詳しく描いてみましょう。
【信じるまでのエピソード】
シーン 1: ユウジのスタジオで、ハナは未来の風景が描かれた一枚の絵を見つける。絵の中には、自分が知るものとは違う新たな建物や道具が描かれている。その時、ユウジがハナの背後に立ち、「それは未来の風景だ」と告げる。
シーン 2: ユウジは自身の身体に特異な機能を持っていることを示す。彼の手からは、未来の道具を模した光の形状を作り出すことができる。驚くハナに対し、「これが未来の技術だ」とユウジは説明する。
シーン 3: ユウジが未来から持ってきたという予知能力を使って、ハナに近々起こる出来事を告げる。そして、ユウジの言う通りに出来事が起きたとき、ハナは驚きと共に、ユウジの言葉を信じざるを得なくなる。
シーン 4: ユウジがタイムトラベラーであるという事実を受け入れたハナは、ユウジに対する理解と感情が深まる。ハナはユウジに、「あなたの未来、一緒に見てみたい」と告げる。
これらのシーンは、ユウジがタイムトラベラーであるという事実をハナが受け入れるまでの過程を描くものです。
あらあらあら!
これは確かにハナちゃん、信じますわ。
さらに
「では【最終話:運命の再会と告白】のシーン 1で「ハナとユウジは、日々を共にする中でお互いの違いを理解し始める」とありますがその部分をもう少し細かくドラマ一話分くらいのボリュームで、ハナの過去に絡めたエピソードで書いてみて」
というようにどんどんドラマを深めていくことが出来る。
chatGPTが凄いなと思ったのは、一連の流れで答えをポンとおいていくだけではなく、その回答からさらに詳細を作れることでした。
途中で、え?ハナが全然別人になってるんだけど?ということがなく、最初に設定したハナをちゃんと保ったまま物語を膨らませていける。すごい。
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登場人物を増やしてみる
当たり前だけど、指定した以上のものを勝手に増やしていくことはないので、現状登場人物はハナとユウジのふたりのみ。
ドラマにもう少し登場人物がいたら話も広がりやすいかもしれない。
もはやキャラ設定を考えるのも面倒になり始めたので設定も考えてくれとぶん投げる。
「新しいキャラクターを考えて欲しいです。ハナの異性の幼馴染なのですが、その人の名前、性格などを考えて。 そして、その幼馴染とハナとの関係の深さをコメディ要素も織り交ぜながら、最後に視聴者をほっこりした気持ちにさせるひとつのエピソードを考えて」
了解しました。それでは、ハナの異性の幼馴染について考えてみましょう。
キャラクター名:ダイキ
ダイキはハナの幼馴染で、二人は小さな頃からずっと一緒に遊び、成長してきました。彼は親友であり、時にはハナの頼れる兄のような存在でもあります。彼はとても面白く、いつも周囲を笑わせることで知られています。しかし、ダイキは時に自己中心的になりがちで、ハナからはよく叱られています。
【ハナとダイキのエピソード】
シーン 1:
ダイキがハナの店に遊びに来る。彼はハナがユウジと料理を作っているのを見て、「ハナ、新しい彼氏でもできたの?」と冗談を言う。ハナは彼に冷たく「うるさいわね」と言いながらも、笑顔を見せる。
シーン 2:
ダイキがユウジに挑戦的な態度を見せ、ハナはその様子に苦笑いする。ユウジはダイキの挑発に冷静に対応し、ダイキは彼に敬意を表す。
シーン 3:
ダイキはハナに対して、かつて二人が幼い頃に遊んだ公園に行くことを提案する。ハナとダイキは子供の頃に遊んだ公園で、思い出話に花を咲かせる。
シーン 4:
公園でハナとダイキは、幼い頃に遊んだ鬼ごっこを再びやり始める。ユウジはその様子を見て、ハナとダイキの深い絆を感じ取る。
シーン 5:
公園での一日が終わり、ダイキはハナに向かって、「ユウジ、いい奴だな。ハナを大切にしてくれそうだ」と言う。ハナはダイキに微笑みながら、「ありがとう、ダイキ」と感謝の言葉を伝える。
このエピソードは、ハナとダイキの深い友情と互いへの理解を描いています。ダイキのキャラクターは、ハナとユウジの関係に新たな視点とユーモラスな要素をもたらします。
ちなみにハナの設定である男っぽい言葉遣いで話す、という部分は最初からガン無視されているのでそこは自分で調整する必要がありそうだ。
ダイキがユウジに敬意を表するようになるエピソードなども深掘りしていけば、全3話だったドラマはいつの間にかかなりのボリュームになってきている。
全10話の連続ドラマも夢ではない。
映像表現の手法までchatGPTに訊いちゃう
ドラマや映画の脚本においては、場所や時間帯の指定を行う「柱書き」というものがある。状況や行動を説明、指示する「ト書き」、そして「台詞」で構成されている。
感情は目に見えない、だからこそ映像でどうやって表現するか、というのがひとつ大きな課題となる。単に台詞で言わせてしまうのも時には有効だけれど、感情や状況を台詞で説明させるのは有効ではないことが多い。
てことで「ダイキがユウジに敬意を表すようになるまでの感情の変化を映像で表すにはどうしたらいいと思う?」なんてchatGPTに尋ねてみた。
感情の変化を映像で表現するためには、視覚的な要素と演技が重要になります。以下、具体的なアイデアをいくつか提案します:
- 表情と視線: ダイキが初めてユウジに問いかけるとき、彼の表情は緊張と警戒心で満ちています。その表情は、彼がハナに対する深い思いやりを示しています。ユウジが返答すると、ダイキの視線はユウジをじっと見つめ、その言葉を理解しようとします。そして、彼が納得し、敬意を表すとき、その表情は和らぎ、視線も安定します。
- カメラワーク: ダイキがユウジに問いかけるシーンでは、カメラはダイキの表情をクローズアップで捉え、彼の感情を視聴者に伝えます。また、ユウジの回答時には、カメラは彼の落ち着いた表情を捉えます。そして、ダイキがユウジに敬意を表す瞬間には、カメラはダイキの和らいだ表情を映します。
- 音楽とサウンド: ダイキがユウジに問いかけるとき、背景音楽は緊張感を高めるものを選びます。しかし、ユウジが返答すると、音楽はゆっくりと穏やかなメロディに変わり、ダイキの感情の変化を音楽で示します。
これらの映像表現は、視聴者に対してダイキの感情の変化をより鮮明に伝えることができます。
ベーシックなことはもうほんと、chatGPTで出来ちゃいますね…
作品で伝えたいことをそれっぽく織り込んでみる
せっかくSF要素をぶち込んだので、単なる恋愛ドラマではなく、なにかメッセージ性を織り込んでみるとさらにいいかもしれない、と思ったので、
「タイムトラベラーであることが現在の瞬間を大切に生きることの重要性を説くことに繋がる部分を詳細に書けますか?」
と丸投げしてみた。
(中略)
ユウジはさらに話を進めます。「過去に戻ったり、未来を覗いたりする能力があると、俺も最初は思ったよ。だけど、結局大事なのは今、現在なんだ」と。ユウジは自分が見た様々な時代、未来の可能性、そして過去の選択から得た教訓を共有します。
「過去を悔やんでも、未来を心配しても、それが現在を変えることはない。でも、現在を大切に生きることで、未来は変わる。それがタイムトラベルを通じて学んだことだ」とユウジは語ります。
ダイキは静かにユウジの話を聞き、その言葉に深く考え込みます。「自分が好きなこと、それが絵を描くことなら、それを全力でやってみるべきだよ。それが現在を最大限に生きるってことだから」とユウジはダイキに励ましを送ります。
なんか知らんけどユウジとダイキの間にいい感じの友情が芽生え始めましたね…
タイムパラドックスやパラレルワールド、そしてユウジの深い愛についてchatGPTと語り合う
さて、ハナは最終的にユウジと一緒に未来に行く、という結末を選択した場合に気になってくるのがタイムパラドックスですよね。
そこも概念についてやどうしたら話のつじつまが合うかな?なんて言うことを話し合うことが容易に出来てしまうんですよ
そう、chatGPTならね
その議論を繰り返すうちに、ユウジが救いたかったハナは、このドラマの主人公のハナではなく、彼の世界線のハナなのだけど、彼はその過去を変えることは不可能…
という結論に至って筆者は勝手にめちゃくちゃ切ない気持ちになり、涙を流しました。
ユウジ、お前はそれでもハナを救うのか…このドラマの主人公を救う意味はあるのか?
と思った。
「ユウジはその事実をはじめから分かっていたはずなのですが、それでも私たちが見ている世界線のハナ(このドラマの主人公)を救おうと決意したのは何故なのか。その理由を考えてください。」
とchatGPTになかば救いを求めるような気持で私は投げかけていた。
ユウジが私たちが見ている世界線のハナを救おうと決意した理由は、彼の深い愛と、人生の全ての可能性を尊重する信念にあります。
- 深い愛: ユウジは別の世界線のハナを深く愛しています。その愛情は彼がどのハナを救うかという問題を超越しています。彼にとって、ハナはハナであり、どの世界線のハナであれ彼女を救いたいと思うのは当然のことでした。私たちが見ている世界線のハナもまた、ハナの一部であり、彼女を救うことは彼の愛情を示す行為であり、彼の悲しみを少しでも癒すことができました。
- 全ての可能性を尊重する信念: ユウジはタイムトラベラーとして、時間と空間の流れ、そしてそれによって生まれる無数の可能性を理解しています。そして、それぞれの可能性、すなわちそれぞれのパラレルワールドは、それ自体が価値と意味を持つと信じています。したがって、私たちが見ている世界線のハナを救うことによって、彼はその世界線の価値を尊重し、その存在を認めることができました。
これらの理由から、ユウジは私たちが見ている世界線のハナを救おうと決意したのです。それは彼にとって難しい決断だったかもしれませんが、彼の深い愛と信念が彼を導いたのです。
なんだよなんだよ!今までは提案します、とかそういう言い方だったくせに急に断言するじゃん!なんだよーchatGPTのばかぁぁぁ!涙が止まらない…
chatGPTすごい…けど考えることをやめない!
ということで、勝手に深い悲しみと愛の物語を堪能した筆者でしたが、chatGPTやばいですよねほんと。
最近ではすっかりchatGPTを信頼している筆者なので、作品作りの際にサブタイトルに悩んだり、サブキャラの肉付けなどにchatGPTに助言を仰ぐことがあります。
物語を作るうえで、細かな部分などまだまだ人間ならではのアイディアや表現が必要ですが、ベーシックなものやプロットなどさわりをAIに考えてもらえるのはすごいですよね。
ただ、出来ることも多く、chatGPTで完結できることもありますが、chatGPTにアイディアを出してもらったり、少し助けを借りることで筆者はむしろどんどんとアイディアが湧いてくるのを感じました。
今回はまるっと考えてもらったわけですが、chatGPTが出してきたアイディアから、さらにこうしたら面白いかもしれない!とわくわくが止まらなくなりました。
考えることは楽しい!
ついでにミッドジャーニーでキャラクターデザインもしてもらった
AIつながりということで、せっかくなのでキャラクターデザインもしてみました。
chatGPTに容姿を考えてもらって、それを元にmidjourneyで生成しました。
出来ることの多いAI技術、便利で優秀なので本当に下手をしたら何も考えなくなってしまいそうです。
だけども、AIはツール、ツールをどう使うかは人間自身が考える必要があるので、考えることをやめないように頑張っていこうと思います。
考えることをやめないままにテクノロジーを愛するそこのエンジニアなあなたは、ぜひ一度リベロエンジニアのカジュアル面談にお越しください。
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