アニメでもジャンプ本誌でも大活躍している五条悟、好きなキャラに挙げる人も多いのではないでしょうか。
最強、高身長、目隠し、先生、生徒思い、顔が良い、声帯が中村悠一と約束された人気要素がテンコ盛りなんですよね。ジャンプの人気投票でも毎回TOP3に君臨してます
呪術廻戦の中でも屈指の人気を誇る「五条悟」ですが、彼には公式のイメソンが存在。呪術廻戦のコミックス3巻で作者の芥見下々先生が、主要キャラに2つずつイメージソングを挙げていました。
キャラのプロフィールが味気ないとの声に応える形で出されたイメージソングですが、作者が挙げただけあり、キャラの設定や思考に沿った内容となっています。
今回は五条悟の公式イメソンが、どのようにキャラを表しているのか考察・解説します。
”最強”五条悟の作者公認のイメージソングが意味するものは
作者公認のイメージソングとは、呪術廻戦コミックス3巻で、虎杖・伏黒・釘崎など主要キャラに対して公開されたもの。五条悟のイメソンは、下記の2曲です。
- ASIAN KUNG-FU GENERATION：『未だ見ぬ明日に』
- Avicil：『Shame On Me』
どのような点が五条悟をイメージさせる歌なのか、それぞれみていきます。ぜひお手元のサブスクで曲を聴きながら、五条悟に思いをはせてみてください。
※アニメ最新話（2023年8月4日現在）までのネタバレを含みます。
①ASIAN KUNG-FU GENERATION『未だ見ぬ明日に』
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの『未だ見ぬ明日に』は、アジカンらしい夏の爽やかさがありつつも悩める若者が、喪失感や孤独感があっても明日に希望を持とうという、青春時代を歌った曲です。
五条悟の行動理念「強く聡い仲間を育てる」は、夏油との青い春があったからこそのもの。つまり五条悟が最強となるに至った青春時代から今へとつながる曲だといえるでしょう。
そう考えて聴くと、随所に五条悟らしさが散りばめられているように感じます。
淡い夢 喪失の地平
ASIAN KUNG-FU GENERATION『未だ見ぬ明日に』
広い世界
置いてきぼりさ いつでも
五条悟は最強が故に、置いてきぼりになる人生でした。自分と肩を並べられるほどの強さを持ち親友だった夏油の離反、後輩である灰原の死、大人になってからもいくつかの別れを経験します。
「強くなってよ 俺に置いていかれないくらい」というセリフを思い起こさせる歌詞です。
ひとえに彼が最強だったからこそ、自分は死なないのに周りの人が消えてゆく寂しさや孤独さを感じる人生です。
心 切り売りの対価や 君の汚れたプライドで
ASIAN KUNG-FU GENERATION『未だ見ぬ明日に』
どんな大きな成果を積み重ねようとも
それが何になろう
最強だったからこそ、周りの機微に疎い部分があった学生時代の五条悟。上記の歌詞は、学生時代に夏油が離反を宣言した新宿での心情のように感じました。
非術師に消耗させられる呪術師を憂いて心をすり減らした夏油への言葉のようで、作中での夏油との問答を思い起こさせます。
なによりこの曲の”夏”という季節は、一人になった夏油が追い込まれ続け、ついにはミミナナ姉妹を保護し一般人を手にかけた季節（＝決定的なターニングポイント）でもあります
しかし、ただ別れと夏油への想いだけではありません。
大袈裟なニュースもいつか消えてしまうだろう
ASIAN KUNG-FU GENERATION『未だ見ぬ明日に』
そうさ 公転の合間に散り散りになる
現在 此処に在る僕らを
そうだ 未だ見ぬ明日を
どんな悲しい最期が待ち受けていようとも
それを「希望」と呼ぼう
どれだけ大きな出来事があっても時間が経てば霧散するから、今を生きよう、そうだ明日を見ようという、教師となり未来を見た五条の決意も感じられます。
五条の未だ見ぬ明日とは、強く聡い仲間たち。虎杖や伏黒、釘崎はもちろん2年生・3年生の生徒たち全てです。
どんな結末が待っていても、生徒たちが五条にとっての希望だという歌とすれば、五条悟らしいイメージソングだといえます。
②Avicil『Shame On Me』
Avicilの『Shame On Me』は、別れた恋人を想って歌う失恋ソング。悲しみではなく、怒りをぶつけるような激しい曲です。
アジカンの『未だ見ぬ明日に』が学生時代の五条悟と今に至るまでを歌っているとしたら、この『Shame On Me』は今の五条悟から親友である夏油への曲に感じられます。
Shame on me for loving you
Avicil『Shame On Me』
あなたを好きになるなんて、自分が恥ずかしい
上記の歌い出しから始まる曲で、前半はひたすら別れた恋人への罵倒と、そんな人間を愛してしまった自分への後悔が詰まっています。
しかし、全体を通して実りある出会いだったことや未練を伺わせる歌詞となっており、五条から夏油へ対する想いを表しているように感じさせます。
That’s what I get for loving you
君を愛して学んだことさNo, I can’t live without you!
Avicil『Shame On Me』
お前なしじゃ生きられないよ！
夏油と過ごした3年間があったからこそ青春の大切さ、ひいては仲間の大切さを知ったことや、自分だけ強くても意味がないと悟り生徒を育てるため教師になったことなど、五条にとって夏油との出会いには多くの学びがありました。
乙骨に夏油のことを「たった一人の親友」と言ったり、夏油から指摘された一人称を「僕」のまま過ごしたりと、五条悟にとって夏油傑がどれだけ大きな存在なのかは、さまざまな箇所で描かれてきました。
Avicilの『Shame On Me』は、曲そのものが五条悟の感情・人間臭さを表しているといっても過言ではないでしょう。
この曲を聴いてから東京・京都での百鬼夜行や渋谷事変を考えると、飄々としている五条悟がどんな感情を抱いていたのか考えさせられます
乙骨に「愛ほど歪んだ呪いはない」と伝えた五条ですが、友人への大きな愛情を捨てきれない人間臭さを誰よりも持っているのが、五条悟というキャラだと思います。
だからこそ、五条悟に救われた人が大勢いて、彼を慕う強く聡い人間が多くいる現在を嬉しく感じます。本編で描かれていない部分でも夏油から学んだことを実践してきたからこそ、今の最強が存在するのでしょう。
まとめ
五条悟を最強たらしめるのは、夏油と過ごした3年間があったからこそ。どちらのイメソンも、夏油との関係性が含まれているように感じられました。
五条悟は最強だから何でもできるだけではなく、最強でも一人じゃでいないこともある・救えないこともあると知ったからこそ、後進を導く選択をして現在に至りました。虎杖や乙骨はじめ、最強のエゴで救われた人間は大勢います。
どちらの曲も喪失や後悔だけでなく、未来への希望や明日への期待が込められている曲なのが、五条らしさを感じさせます。
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