こんにちは、前回、猫を連れて台湾に行く、という記事を書きました。
無事にチェックインを終えたものの、ちょっとしたハプニングによりいまだかつてない焦りを感じたりしながら飛行機に乗り込むところまででしたね。
前編:猫を連れて海外移住するときに必要な手続きと費用【台湾へ引っ越し】
今回は後編です。
台湾への入国時の検疫についてをまとめていきますのでお付き合いください。
※本記事はあくまで2023年3月に台湾へ猫を連れて渡航した筆者の実体験による内容です。
本記事に従って行った行動のいかなる不利益に対して弊社並びに筆者は一切の責任を負えません。
リンク先などの情報も更新されている場合がありますので大切な家族であるペットのためにも必ず最新の情報を!
搭乗後の心構え
搭乗後は私たちは客室ですが、ペットは貨物室です。
(航空会社や便によっては機内持ち込みが可能な場合もあります)
このように貨物室も客室と同じようにしてくれている、とはいえ、心配なものは心配ですよね。
何が起きるかは分かりません。
とはいえ、搭乗してしまえば、もう祈ること以外に出来ることはないので、気持ちを落ち着けて機内サービスやら機内食を楽しみましょう!
ちなみに筆者はどこでもいつでも寝れる特技があるため、飛行機に乗る際には離陸前には既に寝てます。離陸時の気圧の変化で目を覚ます、という…。
羽田空港から台湾の松山空港(台北)までは約3時間。
台湾到着後の検疫
さて、台北は松山空港に到着したら、入国審査を終え、預け荷物の受け取りです。
そこに動物検疫カウンターもあります。
筆者の場合はタイミングが良かったのか、荷物が流れてくるレーンに向かう途中で見覚えのあるケージが運ばれているのを発見しました。
- パスポート
- 輸出検疫証明書(原本/日本検疫で発行されたもの)
- 輸入検疫同意書(コピー可(メールで送付されたため)/台湾側から発行されたもの)
- 予防接種証明書(英語か中国語)
上記の必要書類を見せます。
そして書類確認後に消毒液たっぷりの布を渡されるので、飼い主が自らペットのクレートをしっかりと拭いて消毒を行います。それを検疫の方が写真に撮ります。
消毒が終わるとペットの体重測定やマイクロチップの読み取りなどを行います。
大人しい子であればそのまま体重計に乗せますが、緊張して怖がってしまって走り出してしまいそうな子などは飼い主が抱っこしたまま体重計に乗り、飼い主の体重を申告しなければならないのでちょっとアレがアレですね…うちのにゃんこは大人しかったのでそこは切り抜けました。
最後に写真を撮り、検査は終了です。
台湾元で100元(日本円で約430円。※台湾紙幣で用意する必要あり)を支払い、パスポートや書類を返してもらえば完了です!
この時に輸入検疫同意書の原本も貰えますので大切に保管しておきましょう。
荷物のチェックもあり
併せてペットの飼料などを持っている場合も多いため、荷物のチェックが入ります。
原材料の表記などで肉が使われていないことが分かればそのまま持って行けますが、そうでない場合はここで没収されてしまいます。
嵩張ると思い、箱から出していた小分けのおやつなどは袋に原材料が記載されていなかったため残念ながら没収となってしまいましたが、外袋ごと持ってきたちゅーるは肉が使われていないことを確認してくれたので持ち込むことが出来ました。持っていきたいものペットのお気に入りなどがある場合はその点を注意して持っていきましょう。
いよいよゲートをくぐって台湾の湿った空気とご対面です!お疲れ様でした!!
飛行時間は約3時間ですが、事前の検疫や移動などもあわせて我が家のにゃんこは10時間近くクレートの中で過ごすことになりました。前後の時間も含め、長時間となりますので、事前にペットの健康状態など獣医さんとも相談し、しっかりと把握しておきましょう。
荷受人に相違があった筆者の場合に必要となった手続き
皆様においてはこのようなことがないように十分に気を付けて欲しいと思いますが、筆者の場合は前編でも書いたように荷受人の記入に相違がありました。
輸入検疫同意書では叔父の名前、輸出検疫証明書では筆者の名前になっていました。
そのため叔父に飛行場まで来てもらい、荷物(この場合は猫)を譲ります、という同意書に記入してもらう必要がありました。
叔父はゲートの外、筆者はゲートの中であり、出たら戻ってこれないので大変です。
筆者の場合は母と一緒だったので母が一旦出て、叔父に書いてもらい、検疫の方が書面を持って帰ってくる、という形になりました。
私の台湾華語(台湾の標準語)は非常に拙いので母がゲートを出た後もその同意書の記入や猫の検査などがあったためだいぶ必死でした。検疫の皆さんも英語が流暢な訳ではないのでジェスチャーや英語も交えながらでしたが、とてもいい方達だったので、無事に終えることが出来ました!
全く喋れない状態で猫を連れて台湾に行く!ということもないとは思いますが、ある程度語学力は必要だとお伝えしておきます。
振り返り:必要なコトや費用のまとめ
最後に前編でも書きましたが、必要なコト、書類、費用などを振り返ります。
必要なこと
- マイクロチップの装着
- 獣医にて:狂犬病不活化ワクチンの予防接種 ⇒ 予防接種証明書の発行(英語か中国語)
- 航空チケットとその便へのペット乗り入れが可能かの確認・予約
- 渡航先の動植物防疫検疫局に「輸入検疫同意書」の発行を申請(渡航の20日までに)
- 日本の農林水産省動物検疫所「動物検疫証明書(輸出検疫証明書)」の発行を申請(事前に提出書類の確認と検疫の予約も行う)
- ペット搭乗確認書の記入(航空会社による)
かかった費用
- マイクロチップの費用:4,000円(装着費用) + 1050円(登録費用)
- 狂犬病予防注射の費用:3,000円
- 健康診断(血液検査など含む):22,200円
- 予防接種証明書(英語):5,000円
- ペットの飛行機代:25,000円
- 台湾の検疫で引き取り時にかかる費用:TWD $100(日本円で約430円。※台湾紙幣で用意する必要あり)
TOTAL:60,250円
※費用は獣医院や航空会社によって前後します。
※搭乗時に必要なクレートの費用などは割愛しています。
簡単なことではないので連れて行くという選択肢以外があるのであればそれもしっかりと検討することをおすすめします。
また日本の検疫所で言われたのは日本に再入国するのはとても大変になる、とのことでした。
今回狂犬病ワクチンは一度だけでしたが、日本に入国する場合は二度必要になり、その注射の間隔として半年開ける必要などがあるため、長期にわたる準備が必要となります。
リモートワークだし、ペットもつれて移住しちゃう?というノリでこの記事を書いてきましたが、大切な家族である命あるペットです。本当に慎重に考えていきましょう。
うちのにゃんこは今までも引っ越しが多かったせいか、家に着いてからは2日程でのんびり寝るようになりました。猫吸いがはかどります♡